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マクベス(2015年、英米仏)

監督:ジャスティン・カーゼル
出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、パディ・コンシダイン
原題:Macbeth
原作:シェイクスピア『マクベス』
備考:悲劇

あらすじ…スコットランドの将軍マクベスは魔女の予言にそそのかされてスコットランド王ダンカンを暗殺し王位を簒奪する。

 マクベス映画といえば、日本の戦国時代に舞台を移した「蜘蛛巣城」くらいしか観ていなかったので、マイケル・ファスベンダー版が出たのを好機と思ってこれをレンタルビデオにて視聴。

 さて、本作を一見して驚いたのが、貧乏臭いということです。例えば冒頭の戦争では、マクベスが将軍なのに野宿しているし、着ているのはキルトの鎧です。映画の予算不足で貧乏臭くなったのとは違い、当時のスコットランドはそれだけ貧しかったのだということをわざわざ示しているようです。
 それから、魔女が子連れで登場するのもちょっと意外に感じました。でも、魔女が子持ちであっても別におかしくはないか。ギリシア神話の魔女メディアにだって子供はいましたからね。

 最後の戦いについても少々。原作に較べてやけにあっさりしているなという印象を受けました。マクベスの奮戦描写がもう少しあった方が、マクベスにラスボス感が出るのになあ。

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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年、アメリカ)

監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
出演:クリス・エヴァンス、ロバート・ダウニーJr.、スカーレット・ヨハンソン、セバスチャン・スタン
原題:Captain America: Civil War
備考:アクション

あらすじ…アベンジャーズの活動が危険視され、アベンジャーズは国連の監視下に置かれようとしていた。そしてアベンジャーズ内部では、それを巡ってキャプテン・アメリカとアイアンマンが対立する。

 まずはタイトルについて。
 シビル・ウォー(Civil War)の語を手許の辞書(オックスフォード)で引いてみると、"a war between groups of citizens of the same country:"(同じ国の市民のグループ同士の間の戦争)とあり、いわゆる内戦です。グループ内での争いなら内ゲバ(内部闘争)とでも呼ぶべきなのでしょうが、アベンジャーズくらいの破壊力となると戦争レベルになってしまうのでしょう。

 次に、アベンジャーズのメンバーが増えすぎている件について。
 予告篇にも出てくるので言ってもネタバレにならないと思いますが、今作ではアントマンとスパイダーマンが参戦しています。アベンジャーズの「内戦」シーンでは数が多すぎて把握するのが大変ですわ。
 それからついでに言えば、この作品の尺は約2時間半と長すぎる。各メンバーの活躍を見せなければならないのはわかりますが…。でも、キャプテン・アメリカ以外のキャラクターもそれなりに盛り込むのならば、キャプテン・アメリカシリーズじゃなくてアベンジャーズシリーズにしてもよかったんじゃないかと思わないでもない。

 最後に、アベンジャーズが国連の監視下に置かれるという、いわゆるソコヴィア協定についての私の見解を少々述べさせていただきます。
 こんな枠組みを作ったところで、どこまで実効性があるのか疑問が残りますな。そもそもハルクは言うことを聞かないし、ソーは神だからそんなものに従う気はないでしょう。ブラックウィドウは面従腹背、キャプテン・アメリカは「正義」のためなら敢然とこれを破りそうではある。
 更に言えば、どうせ近い内に何度目かの「人類滅亡の危機」がやってくるに決まっている。そうなったらこんな協定は吹っ飛んでしまうんじゃないでしょうか。

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007 スペクター(2015年、アメリカ)

監督:サム・メンデス
出演:ダニエル・クレイグ、クリストフ・ヴァルツ、レア・セドゥ
原題:Spectre
備考:スパイアクション

あらすじ…ジェームズ・ボンドがスペクターと対決する。

 まずはスペクターの語について。アメリカ英語ではspecter、イギリス英語ではspectreと表記するので、スペルはspecterとspectreのどちらでも間違いではないのですが、007シリーズはイギリス諜報員の話なのでspectreの方が適当。
 又、スペクターは亡霊・幽霊と訳されますが、私が以前、原宿の太田記念美術館に浮世絵を見に行った時、妖怪の訳語にスペクターを当てていたと記憶しているから、妖怪の意味も含まれるようです。

 それから、冒頭のメッセージ「死者は生きている(The dead is alive)」は意味深ですな。序盤のメキシコの「死者の日」のみならず今作のラスボス(スペクター)のことも言い表わしているのですから。
 とはいえ、「死んだと思われていた人物が実は生きていた」というのは話としては珍しくないのですが(例:エクスペンダブルズ3)。

 又、2回目に視聴した時、Qがジェームズ・ボンドに腕時計を渡すくだりで察しがつきました。ボンドがまた何かやらかすつもりであるとQは感付いていて、彼なりに支援してくれているな、と。あの腕時計はただの腕時計ではないことに留意されたし。

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蠢動-しゅんどう-(2013年、日本)

監督:三上康雄
出演:平岳大、若林豪、目黒祐樹、中原丈雄、さとう玉緒、栗塚旭、脇崎智史
英題:BUSHIDO
備考:時代劇

あらすじ…因幡藩。幕府から派遣された剣術指南役の松宮は藩の内情を探っていた。それを察知した城代家老の荒木は…。

 登場人物たちのセリフがやけに説明口調なのが気にかかりました(まるで三池崇監督作品みたいだ!)。その程度の事情なら聞いてる方も充分知ってるはずだから、わざわざ言うのも不自然だろうに、というのに何度か出会(でくわ)しました。
 もちろん観客に背景や込み入った事情を知ってもらうのは重要なことです。ですので、不自然にならない程度の説明を工夫して入れた方がいい。例えば城代家老の荒木が若侍に「そちは若いから知らないのだろうが、実は…」と言って何らかの真相を語るシーンを入れてもいい。

 とはいえ、この地味で渋い作風は時代劇としてはなかなか味があるし、クライマックスの雪原の殺陣(たて)に至っては壮絶で見応えがあります。雪の上の殺陣と言えば市川雷蔵の「薄桜記」も凄かったですが、こちらはこちらで泥臭さがあって面白い。

失恋殺人(2010年、日本)

監督:窪田将治
出演:宮地真緒、柳憂怜、大浦龍宇一、草野康太、星野真理、山田キヌヲ
原作:江戸川乱歩「妻に失恋した男」
備考:R-18、サスペンス

あらすじ…歯科医の琴浦が探偵・明智小五郎のもとを訪れ、友人の妻・みや子の素行調査を依頼する。しかし実は、みや子と不倫していたのは琴浦その人だった!

「失恋殺人」人物関係図

 本作は窪田将治監督の江戸川乱歩エロティックシリーズの第一作で、現時点で公開されている同シリーズの他の二作品(「D坂の殺人事件」「屋根裏の散歩者」)に較べると原作が実にマイナーです。かく言う私も、原作を(読んでいるはずなのに)すぐには思い出せませんでした。

 さて、物語の序盤を観て疑問が一つ。琴浦は自分がみや子と不倫しているのに、なぜみや子の素行調査を探偵に依頼したのか? 愚考するに、探偵の影をちらつかせることでみや子の自重を促し、彼女と距離を置こうとしたのではないでしょうか。
 もちろんそんなことで物事がうまく行くならサスペンスとしては盛り上がらない。というわけで、二人の関係はもっとドロドロの深みにはまって行きます。業が深いですねえ。

 ところで、原作では殺害のトリックがわからなくて苦労するという展開だったはずです。しかし、この「失恋殺人」では確かに原作通りの方法で殺してはいるものの、それを終盤近くに持ってきていて、探偵役が推理考察するいとまもなく話が展開しています。
 おいおい、せっかく明智小五郎という名探偵を出しておきながら、推理で活躍させないなんてもったいないですぞ。
 ちなみに小五郎の妻・文代が素行調査をするのですが、妙に明るくてウザいです。しかもその仕事の成果となると…。

 最後に一つ。
 中盤で琴浦が南田収一に歯の治療をしようとする時、南田に目隠しをして、彼の首筋にメスを突きつけるシーンが出てきます。これは琴浦が南田に殺意を抱いていて、しかも南田はそれに気付かないということを示しています。
 ここはちょっと怖い。

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エルム街の悪夢(2010年、アメリカ)

監督:サミュエル・ベイヤー
出演:ジャッキー・アール・ヘイリー、ルーニー・マーラ、カイル・ガルナー、トーマス・デッカー、ケイティ・キャシディ、ケラン・ラッツ
原題:A Nightmare on Elm Street
備考:スプラッターホラー

あらすじ…高校生たちが鉄の爪を持った怪人に襲われる悪夢を見て、一人また一人と死んでゆく。ナンシーらが原因を調べると、過去に衝撃の真実が隠されていることが…!

 ジェイソン・ボーヒーズなら「13日の金曜日 パート3」を観たし、マイケル・マイヤーズならロブ・ゾンビ版の「ハロウィン」を観ました。それではフレディ・クルーガーは? フレディ・クルーガーもホラー映画のアイコンとして有名だから、とりあえず1本ぐらいは押さえておこうということで、今回はこちらのリメイク作品を視聴してみることにしました。尚、「エルム街の悪夢」シリーズの他作品は未見です。

 さて、この作品では「過去に何かある」ということを各所で示唆しています。そこで主人公たちが過去を探ってゆくと、封印されていた恐ろしい事実が徐々に明らかになってきます。
 鉄の爪を持ったフレディ・クルーガーも怖いですが、暗い過去が少しずつ黄泉返ってくる怖さもありますな。

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クリントン財団の疑惑(2016年、アメリカ)

 このドキュメンタリーは、ニコニコ動画で観ました。
http://www.nicovideo.jp/watch/1478670371
(※11月30日まで公開)

監督:M・A・テイラー
出演:ビル・クリントン、ヒラリー・クリントン、ピーター・シュバイツァー
原題:Clinton Cash
原作:ピーター・シュバイツァー『クリントン・キャッシュ』
備考:ドキュメンタリー

あらすじ…クリントン財団の疑惑を追及する。

 ビル・クリントン元大統領が、大統領退任後に世界中を回って講演料を荒稼ぎしていたことは知っていましたが、この作品ではそんな荒稼ぎができた「からくり」を描いています。ただ、数字が頻出するなど、ちょっとわかりにくいのが難点です。かく言う私も、そこまで理解できたわけではないことを告白します。ただ、巨額の講演料は何らかの政治的便宜への見返りであると、この作品が主張しているのはわかりました。
 それから、作品の中で延々としゃべっているのが原作の著者(ピーター・シュバイツァー)で、時折他の映像を差し挟むものの、基本的には彼のしゃべりが1時間ほど続きます。結構疲れますな。
 それではクリントン財団側からの反論はあるのかと思っていたら、反論なしにこのドキュメンタリーは幕を閉じています。これでは一方的すぎる。

トランプは本当に勝てるのか?(2016年、イギリス)

 このドキュメンタリーは、ニコニコ動画で観ました。
http://www.nicovideo.jp/watch/1478613991
(※11月30日まで公開)

監督:リチャード・サンダース
出演:ドナルド・トランプ、マット・フレイ
原題:President Trump: Can He Really Win?
備考:ドキュメンタリー

あらすじ…トランプ旋風の背景を探る。

 本作で描かれるのは、ドナルド・トランプが共和党の予備選で勝利を確実にしているという段階ですが、私がこれを観ているのは彼が本選に勝利して大統領当選を決めた直後です。

 ところで、この中でトランプの元執事のアンソニー・セネカル氏が登場していましたが、たしかに元執事なら彼をよく見ているのは事実でしょう。でも、だからといってインタビューに率直に答えてくれるとは限るまい。なぜなら、執事としての職業倫理上の守秘義務だってあるし、しかも今ではトランプはセネカル氏が経営する骨とう品店の顧客だというから、彼を悪しざまに言うはずがない。
 それじゃあ嘘をつくかというと、それはそれで自身の信用問題になるから、嘘は言わない。元主人にして現在の顧客を攻撃しない範囲内で言葉を選んで表現しています。
 というわけで、彼の言うトランプが「仕事に厳しい」という点は(ある意味で)本当だと思われます。だとすると、「メキシコとの国境に壁を建設して費用はメキシコに払わせる」など一連の無茶な仕事を、アメリカ政府の役人に厳しく求めることになるわけですな。

ドナルド・トランプ

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ドナルド・トランプ(目次)

300 ~帝国の進撃~(2014年、アメリカ)

監督:ノーム・ムーロ
出演:サリバン・ステイプルトン、エヴァ・グリーン、レナ・ヘディ、ハンス・マシソン、ロドリゴ・サントロ
原題:300: Rise of an Empire
原作:フランク・ミュラー
備考:アクション、R-18

あらすじ…アテナイのテミストクレスが艦隊を率いて、ペルシャ帝国の海軍司令官アルテミシアと対決する。

 前作「300」とは時系列的にはほぼ同じで、前作で描かれたテルモピュレーの戦いが同時並行的に描かれます。スパルタの300人が奮戦している一方で、アテナイ軍はこんな活躍をしていました、ということを示したのが本作です。
 そういえば前作と今作は色々な点で対照的ですな。前作の陸戦に対して今作は海戦が主体であり、前作のスパルタに対し今作はアテナイ、前作の主人公(レオニダス)の赤マントに対し今作の主人公(テミストクレス)は青マント、といった具合です。

 それから、今作はR18指定なのですが、どうしてなのかなと思っていたら中盤に滅茶苦茶激烈なセックスシーンがありました。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、まるで猛獣と猛獣のぶつかり合いの如き性交です。お互いに頑健な肉体と強い闘争心があったからできたことで、一般人には真似できないでしょうな。
 ちなみに戦闘シーンでの残虐描写もバッチリあるのでご注意を。

 最後に、この映画での女性について。女性が戦争の最前線に立って戦うというのは、いかにも現代アメリカの映画らしい。とはいえ、いくら何でも最後のアレはちょっとやりすぎなんじゃないかと思わないでもない。

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300<スリーハンドレッド>

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年、アメリカ)

監督:ジョス・ウェドン
出演:ロバート・ダウニーJr.、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセン
原題:Avengers: Age of Ultron
備考:ヒーローアクション

あらすじ…人工知能ウルトロンが人類を滅ぼそうとする。

 冒頭からいきなりアベンジャーズのメンバーが勢揃いして敵基地に攻撃を仕掛けています。最初から飛ばしてくれています。
 その後も休憩を挟みつつもド派手な戦闘がドッカンドッカン続きます。冒頭の基地制圧戦や中盤のハルク対ハルクバスターなど、B級アクション映画ならばそれ単独でクライマックスに持ってきてもおかしくないくらい豪華な盛り合わせです。豪華すぎて観終わったらヘロヘロになりましたわ。

 次に、人工知能(あるいはロボット)が人類を滅ぼそうとするというモチーフについて。
 これは、SFの世界では決して珍しくない話なのですが(例:映画「ターミネーター」)、それを今作では…やっぱり使い古しの感は否めないか。そもそも、「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」でも似たようなのが出てきて問題になったような…。

 それから、本作では前作の「アベンジャーズ」のみならず、他のマーベル作品も観ておかないとちょっとわからない点が幾つかあります。
 例えば作品冒頭でアベンジャーズが戦う相手はヒドラの残党であり、このヒドラは「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」でキャプテン・アメリカが壊滅させた…と思いきや、次作の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」で実は存続していたことが明かされて、冒頭の戦いにつながるといった次第。ややこしいなあ。
 他にも「アイアンマン」シリーズや「マイティー・ソー」のサブキャラと思しき人物が平然と出ていましたが、私はそっちは未見なのでちょっとわかりかねます。
 それから、最後の最後にいかにも悪役でございって奴がちょろっと出てきますが、あれは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に出てくる悪役です。とはいえ、どうせ次回作でこの悪役についての必要最低限の説明がド派手なアクションの合間に為されるはずなので、今のところこいつは知らなくても構わないでしょう。

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