小岩善養寺浅間山焼け供養碑和讃の碑(善養寺)
東京都江戸川区の善養寺(小岩不動尊)にある、小岩善養寺浅間山焼け供養碑和讃の碑を解読してみました。
【碑文】
小岩善養寺
浅間山焼け供養碑和讃
くウすのこのまにしづまれるウ
いしぶみふウりてかたらねどオ
樟の木の間に鎮まれる 石碑古りて語らねど
嘆きは深し二百年 天明三年夏七月
天地くだく火柱に 猛り狂える浅間岳
長閑な山の村里は 忽ちかわる生き地獄
噴火に続く山津波 七十余村を押し流す
水火の責めにさいなまれ 数万の命みまかりぬ
哀しきむくろ谷を埋め 漂い出て幾十里
流れて武州小岩村 毘沙門州へとうち上る
村人こぞりなきがらを 涙ながらに掬い上げ
手厚くここに葬りて 建つる手向けの石の塚
年古り所かわれども 人の情けに変りなく
浅間のみたま安かれと 今も香華の絶ゆるなく
本尊能化地蔵尊 守りましませとこしえに
守りまりませとこしえに 本尊能化地蔵尊
昭和五十七年弐百回忌に当りこの和讃をささぐ 名取盛雄
石碑には石碑(いしぶみ)、七月(ふづき)、天地(あめつち)、岳(だけ)、長閑(のどか)、能化(のうけ)とルビが振ってありました。
それから和讃とは仏教の教えをわかりやすく説いたもので、ここでは能化地蔵尊に祈るという形で大災害の様子を描写しています。
さて、ここに描かれる大災害とは、天明3年(1783年)に起こった浅間山の大噴火、天明大噴火(天明の浅間山焼け)です。凄惨な内容ですが、実は悲劇はこれに留まらず、天明大噴火が原因の一つとなって、それから天明の大飢饉が起こりました。
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