『intoxicate #160 2022 October』タワーレコード
「Jean-Luc Godard」(P8-9, text:北小路隆志)は、2022年9月13日に死去した映画監督ジャン=リュック・ゴダールの追悼記事となっています。
ゴダールについていくら書いても、彼の映画に勝つことはできず、その死を悼む言葉を書き連ねたところで、彼を映画史に回収することなどできない。(P9)
追悼記事がうまく書けないという思いを感じますが、だがちょっと待てよ。そもそもここでゴダールの映画に勝つ必要はないし、映画史への回収はある程度の時間を置いてからでいい。
ところで、ゴダールの映画に勝つって、何を基準に判定するのでしょうか? 映画同士の対決ならば、興行収入や観客動員数、賞の有無、審査員による採点などで決めることができます。文章でゴダールの映画と勝負するとなると…まずは審判を探す必要がありますな。あ、ちなみに私じゃ審判は務まりませんよ。何しろゴダールの映画は「気狂いピエロ」くらいしか観ていないんですから。
それから、ゴダールを映画史に回収することについて。要するに映画史の中でゴダールをどう記述するか、ということなのだと私は解釈しましたが、それだったら北小路隆志氏に限らず他の誰かがいずれは書くだろうし、もう書いてあるかもしれません。もちろんその出来栄えに満足するかどうかは別問題ですが。
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