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庚申塔略記の碑(豊栄稲荷神社)

 東京都渋谷区の豊栄稲荷神社にある、庚申塔略記の碑を解読してみました。

庚申塔略記の碑

【碑文】
庚申塔略記
ここに建てられている庚申塔は江戸時代 中渋谷村 中豊沢村 宮益町など金王八幡神社を中心とする地域に住んでいた人々が建てたものです そのころ人々は大変盛んであった庚申信仰を受入れ 近隣相集い講を結んで六十一日目毎に廻ってくる庚申の日に勤行飲食談笑しばし日ごろの労苦を忘れて一夜をすごすのが娯楽の少ない当時としては無上の楽しみでありました これを庚申待といいます 庚申信仰の功徳作法などを述べた庚申縁起という本に三年一座即ち一年に六度三年で十八度の庚申待を終ったならば平素よりも御盛物などをたくさんあげて塚を築き塔を建てて盛大に供養するようにと書いてあります この辺の講中の人々も恐らくその教えに從ってこれらの塔を建てたものと思います
年代は延宝二年 一六七二から元文四年 一七三九までのものです もとはそれぞれ村や町中に建てられていましたが都市化の早かった渋谷では明治末から大正時代にかけて渋谷川畔にあった田中稲荷の社殿の周囲に順次集められ戦災を蒙るまでそこにならべられていました 戦後区〇(※)整理の実施とともに田中稲荷は金王八幡神社南側の地に移り豊栄稲荷と名を改め庚申塔は八幡神社の社殿横に移され今日に及びました 今回金王八幡神社鎮座八百八十周年記念の為社殿 社地の整備に際し豊栄稲荷は崇敬会諸氏の御盡力で立派な社殿が再建され庚申塔も旧渋谷村民の歴史的文化遺産として手厚い保護のもとに次の世代に受継がなければならないと有馬康男 安藤善啓をはじめ多くの皆さん方の御努力で当社地に還せました この昔の姿を語りかけてくれる貴重な遺物が立派に整備されたことは大変うれしいことでこれからも大切に見守ってゆきたいものです 渋谷に生まれ庚申の研究に從う一人として依頼されましたのでいささか略記させていただきました。
 昭和四十七年十二月 庚申懇話会  横田甲一
     渋谷区道玄坂二ノ五ノ八  安藤善啓建之
                  西麻布石久刻

※画偏に刂。画に同じ。

 略記と言いつつ分量は豊富です。書きたいことがそれだけあったのでしょうが、小さな文字がビッシリと刻まれているのを見ると、もうちょっと簡潔に書いてもよかったような気がします(読む方の身にもなってくれ…)。
 それから、碑文中に神社の移転云々の記述がありますが、これについては同神社の境内にある「神社由緒ノ碑」にも書いてあるので、そちらも併せて読むべし。
 最後に碑文中にて述べられている庚申塔ですが、上掲の写真にもある通り、本石碑の背後に並んでいます。庚申塔もいくつか解読しようかとも思ったのですが、デジカメの撮影ではなぜかピントが合わず、しかも当日は他の用事もあったので、今回は庚申塔の解読を断念しました。機会があれば解読に再挑戦したいと思います。

【関連記事】
庚申塔(目次)

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