嵐が丘(1939年、アメリカ)
監督:ウィリアム・ワイラー
出演:ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン、デヴィッド・ニーヴン
原題:エミリー・ブロンテ『嵐が丘』
原作:Wuthering Heights
備考:恋愛劇、アカデミー撮影賞受賞
あらすじ…吹雪の夜、道に迷ったロックウッドは、嵐が丘の屋敷に駆け込む。屋敷の中は陰惨で異様な雰囲気だったが、何とか一晩泊めてもらうことに。部屋で休もうとすると、外からキャシーと名乗る女性の声を聞く。そのことを知った屋敷の主人ヒースクリフは外へと駆け出して行く。ロックウッドは家政婦のエレンに事情を訊くと、エレンは長い物語を語る。物語は40年前、かつての主人アーンショーが孤児ヒースクリフを拾ってきたところから始まる…。
原作小説は未読なので小説との比較は差し控えようかと思ったのですが、大きく違う点があるのでその点については言及することにします。
大きく違う点、それはヒースクリフやキャシーらの子供たちが出てこない、ということです。尺の都合でカットされたのかどうかわかりませんが、子供たちを登場させないことで世代を超えた愛憎劇という要素はなくなり、愛憎劇はヒースクリフらの世代で留まっています。これを良いと見るか悪いと見るか、ちょっと判断が付きかねます。
次に、ローレンス・オリヴィエがヒースクリフを演じていることについて。
ローレンス・オリヴィエは実に濃い顔をしていますが、ヒースクリフの複雑な生い立ちと厄介な性格を考えると、この顔は似合っていると言えます。複雑な生い立ちは前半で描かれ、厄介な性格は後半で顕在化するので、彼の顔を眺めながら観察してみるといいでしょう。
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