この動画は、YouTubeで観ました。
https://youtu.be/Pf31ZtNv1Vs
出演:シェンク・ウイグル、アナ・カスペリアン、カニエ・ウェスト、アレックス・ジョーンズ
原題:Kanye West Does The Impossible, Makes Alex Jones Look Sane
製作:The Young Turks
あらすじ…カニエ・ウェスト(イェ)がナチスを賛美した。それについて非難する。
以前当ブログで取り上げた「ホワイトハウスは、ニック・フエンテスと会食したトランプを非難」の追記で書いた、カニエがナチスを賛美した一件を今回は取り上げます。こちらで紹介するのは、カニエの発言がいかにひどいものであるのかを熱く語ったものとなっています。
ところで、まずはタイトルの「カニエ・ウェストは、アレックス・ジョーンズがまともに見えるという不可能を成し遂げる(Kanye West Does The Impossible, Makes Alex Jones Look Sane)」について少々述べておきます。
カニエがナチスを賛美したのは『インフォウォーズ』という番組に出演してアレックス・ジョーンズのインタビューを受けた時のことであり、このアレックス・ジョーンズ自体もかなり問題のある人物です。アレックス・ジョーンズは有名な陰謀論者であり、例えばコネティカット州の小学校の銃乱射事件を「でっち上げ」だと主張したりしています。つまり、まともじゃない。
そこへもっとヤバい主張をするカニエを持ってくると、アレックス・ジョーンズがまともに見えてしまうという「珍現象」が起こってしまった、という次第。
前もって言っておきますけど、訳文は長いです。しかも、カニエは色々とひどいことを言っています。それでもよろしければ拙訳をどうぞ。
【拙訳】
カニエ「俺がヒトラーを愛しているところはたくさんあるよ。たくさんね」
アナ「私たちは最悪の世界線に生きています。ちょっと見ただけですが、カニエ・ウェストが頭にかぶっているのが何なのか私にはわかりません。『インフォウォーズ』に(話を)進めることにして、彼がどれくらいヒトラーを愛しているのか、彼がどれくらいナチスに感謝しているかを語ります。というのは、その傍にとても素晴らしい人たちがいるからです(皮肉)。それは本質的に彼が自分の暴言の一つとして言ったことであり…」
シェンク「彼はあっちにいる。彼はヒトラーを愛していると言いました」
アナ「ええ、つまり、そうです。何をかぶっているのかわかりません。ですが、2つの編集映像をご覧いただきたいと思います。番組中にひどい発言があったからであり、正直言って…お尋ねしたいのですが、ビデオを再生して、嫌な有毒なゴミ―彼の口から出てくる卑劣なスピーチ―を聴いているような気がします。私たちはそれを非難することを知っているのですが、ビデオを再生して有毒なゴミを繰り返すのが役立つかどうかわかりません」
シェンク「お教えしましょう。これは私たちが常に対処しなければならない問題です」
アナ「ええ」
シェンク「文脈を与えずに放送するだけなら、まさしくダメージを与えていますが、(有毒なゴミを)聞いたことがある人の多さに驚くでしょう。ほとんど全ての人たち、もしくは多くの人たちは聞いたことがあります。しかし反対意見は聞いたことはありません。だからあなたがいつも反対しなければならないのは、ヒトラーはいい人じゃないってことです」
アナ「その点を言い当てようと」
シェンク「そうです、そうです、多くの右翼は知らないんです。大したもんです(皮肉)。彼らは陰謀論の餌と狂気を与えられただけだからです。だから我々が(真実を)取り戻さなければならないのです。YouTubeで10年前のように彼らが最初に台頭した時、右翼を無視しようとする時のことを思い出して下さい。このゴミを誰が信じるんだろうかと思いましたよ。でも多くの人たちがあのゴミを信じるようになりました。だから、ゴミといえば、編集映像の前に簡単なコメントを見て下さい。もしニック・フエンテスがいるのに気付いたら、そうです、彼は自分がどれだけヒトラーを愛しているかを語っています。だからアレックス・ジョーンズはみじめに見えます。なぜかって? アレックス・ジョーンズは彼(カニエ)を白塗りするために連れてきたんです。『ああ、あんたはナチじゃない。彼はそうじゃないみたい。俺はナチスが好き…しまった!』それをご覧いただいて、その理由のせいで彼がみじめに見えて、そしてもちろん私たちが覆面男についてコメントします。つまり、あー、マーベル(・コミック)は新しい悪役を紹介するのに最悪の時期を選んだと思います」
アナ「ダメですよ、茶化さないで下さい」
シェンク「冗談ですよ」
アナ「私はマーベルファンでさえありません。でもそれはダメです」
シェンク「しかしどうやら新しい悪役は黒いコンドームです。OK、じゃあこれは何です? ある意味、ナチスは、この男が自分たちを代表していることを恥ずかしく思う必要があります。しかしここにはもう一つの類推があります。彼はパルプ・フィクションのようにも見える」
アナ「100%そう思いました」
シェンク「それから、しかし、右翼が彼の心を動かした。彼らが彼(カニエ)を精神的に変えたのです」
アナ「そうは見えませんが…」
シェンク「だから彼はあなたたちに自分が文字通り似ていることを示したのです。OK、ナチのカニエ・ウェストが哀れな状態であることを私は示したいと思います」
アナ「そうですか。それでは映像をどうぞ」
アレックス「俺は学びたくない。ヒトラーはマジで悪い奴だったと思うし、ヒトラーが何をやったか繰り返した。イギリスの諜報機関が彼(ヒトラー)を作り上げて使っていたことを理解した」
カニエ「俺はヒトラーが好きだよ」
アレックス「俺はヒトラーが好きじゃない。わかってるよ、アンタが衝撃与えようとしているってのは」
カニエ「俺は衝撃を与えようとはしてない。俺はヒトラーが好きなんだ」
カニエ「ええと、俺は…俺はヒトラーのいいところも見るよ」
カニエ「この人間(ヒトラー)が何かいいことをしたことがあるかをアンタは大声で言うことができない。俺はやったよ。俺は、全ての人間が(議論の)テーブルに持ち込む価値のある何かを持っているという分類(作業)を終えたんだよ。特にヒトラーね」
カニエ「ナチスの隣にいる悪は好きじゃない。見る必要があると思うよ」
アレックス「なんてこった。どちらかが気に入らないからといって、もう一方が好きというわけではないんだが、俺にはまるで…」
カニエ「俺、ユダヤ人は大好きだよ。ナチスも大好きさ」
アレックス「ハッハッハー!」
カニエ「ナチスにはいいところがたくさんあるって言いたい。彼らは自分の国のために戦っていたし、自分たちのために…」
アレックス「だがジョージ・ソロスは…」
カニエ「いっしょくたにして…全てのナチは悪だってさ。ナチスの何人かはただ自分の国のために戦っていただけだ。彼らをいっしょくたにはできないんだ」
アレックス「そうかい。ヒトラーについて他にコメントは?」
アレックス「トーチェネッガーは自分はヒトラーを愛していると言った。彼らは彼に賞を与えた。俺はナチスが好きじゃないし、一部のマフィアがやっていることも好きじゃないと俺は言っているだけだ」
カニエ「俺はヒトラーが好きだよ」
アナ「重度のメンタルヘルスの問題に苦しんでいるにもかかわらず、安定するために必要な治療を受ける事を拒否する人たちがいます。相手の同意なしにコミットする(=措置入院?)必要があります。カニエはいい例だと思います。シェンク」
シェンク「いやいや、冗談じゃないと思う」
アナ「ええ、ふざけていません」
シェンク「彼の家族は同意なしにコミットするべきだと思います。彼をご覧なさい。あのマスクは何です? それから彼はヒトラーをどれだけ愛しているかを皆さんに伝え続けています。OK、ここまで知らない人のために言っておくと、ヒトラーとナチスは1300万人の市民を殺しました。戦争じゃなくて…戦争について話しているんじゃありませんよ。強制収容所のガス室などについて話しているんです。もちろん戦争でさらに殺していますが。1300万人、うち600万人がユダヤ人でした。彼らはユダヤ人であるために収容されました。そして彼らは(陰謀論に出てくるような)特別な特権や力を持つユダヤ人なんかじゃなかった。正反対だったのです。彼らは…『お前はユダヤ人だ。一緒に来い』それから彼らはあなたを連行し、あなたの子供を連れ去り、そして子供たちのどちらかが死ぬだろうなんて知らなかった。そしてそれら多くがそうであることが判明しました」
(中略)
カニエ「ティム・プール(政治系YouTuber)はMPC。ほら、アンタは本当の人間だから。誰もティム・プールを聞いたことはないし、ほら、アンタはアレックス・ジョーンズっていう伝説だし、最前線で戦っていたし、それに今、俺たちはあんたと共にここにいる。アンタはキリストのために戦うアベンジャーズの映画の一部の他のスーパーヒーローを手に入れたんだ」
(中略)
カニエ「ユダヤ人も。俺はみんなを愛してる。ユダヤ人たちは俺に教えようとしないんだ。俺たちが(神との)契約であんたたちにやっているものを愛することができるってね。俺たちがポルノで推し進めているものを愛することができるってね。イエスはみんなを救うことが出来る。しかしもし、シオニストが俺たちをビビらせることが出来るなら、彼らは何をするつもりだ? 俺を牢屋にブチ込もうとしているんだ。俺の(ツイッターの)アカウントを凍結し、俺をメディアから締め出し、これらのこと全てが…」
カニエ「オバマは最初の黒人大統領じゃなかった。彼は別のユダヤ人の大統領だったんだ」
カニエ「ホロコーストは起こっちゃいない。その事実を見ようぜ。それにヒトラーは多くの償いの資質を持っている」
カニエ「彼は600万人のユダヤ人を殺さなかった。事実として間違っている」
カニエ「俺、実はユダヤ人について聞くことに疲れているんだ。彼らは正直大好きだけど、そんな気にしちゃいないんだ。ほら…」
アレックス「俺たちは2~3時間、彼らについて話し合った」
カニエ「楽しいね!」
(以下略)
訳していて心が痛くなってきた(ガス室の描写がきつい…)ので、全部訳すのはやめました。興味がある方は、後はご自分でどうぞ。
尚、カニエの発言の中で意味の分からないものがあると思いますが、正直言って私にもよくわからないところがあるので、その点について質問されても私は答えられません。それでも知りたい場合は…そうですねえ、カニエの熱心なファン、支持者ならわかるかもしれませんな。
ところで、シェンクとアナがメンタルヘルス云々を語るくだりを見ると、二人がカニエを狂人扱いしているのがわかります。しかしだからといってカニエの発言を「狂人のたわごと」として放置せず、しっかりと反論しています。こうして反駁しておかないと、信じる人が出てくるという危惧があるからです。誰が信じるのかって? そう、例えばQアノンとか…。そういえば日本にも神真都Qがいましたっけ。
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