怪獣蛇九魔の猛襲(1961年、日本)
監督:秋元清晴
出演:里見浩太朗、品川隆二、扇町景子、水原みゆき、永井三津子、高松錦之助、槇章太郎、国一太郎
備考:時代劇
あらすじ…小早川藩の領内に蛇九魔(じゃぐま)なるものが出没して暴れまわっていた。藩主・小早川隆景は岩見重左エ門に蛇九魔討伐を命じる。重左エ門には勘当した息子・重太郎がいた。
冒頭の立札を読んでみました。
告
最近諸國に蛇九魔と稱する怪奇なる一團の曲者が出没なし多額の軍用金を求め婦女子を強奪す
近隣互に戒めて用心に及ぶべし
尚万一蛇九魔出現に及ぶ時は一刻も早く届出するべきもの也
小早川藩
これによって蛇九魔が大体どんなものか、掴めるかと思います。
ところで、岩見重太郎の名前をどこかで聞いたことがあるなと思って調べてみたら、岩見重太郎は桃山時代の豪傑で、狒狒(ひひ)退治をしたという伝説の持ち主。元ネタはこれだな。
それから、蛇九魔が夜の街を逃げ回るシーンがありますが、これは江戸川乱歩作品でおなじみの二十面相の逃走シーンとどこか通じるものがあります。二十面相も珍妙なコスプレをして派手に逃げ回っていましたからね。
最後に、猿の怪物が暴れまわるシーンを観ていて、これはゴリラ映画じゃないかと思いました。正確にはこいつはゴリラじゃなくて、おそらくは狒狒(※)なのでしょうが、ゴリラ映画のゴリラの亜種だと言えなくもない。
「逆襲天の橋立」へと続く。
※スタッフロールを確認したところ、獣偏に非の字を二つ並べたものでした。読みは狒狒と同じく「ヒヒ」。
【ゴリラ映画】
・ゴリラの花嫁
・水戸黄門漫遊記 怪力類人猿
・モルグ街の殺人(1932年)
・類人猿(1940年)
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