渋谷道玄坂の碑(道玄坂)
東京都渋谷区の道玄坂にある、渋谷道玄坂の碑を解読してみました。
【碑文】
渋谷道玄坂
渋谷氏が北条氏綱に亡ぼされたとき(一五二五年)その一族の
大和田太郎道玄がこの坂の傍に道玄庵を造って住んだ
それでこの坂を道玄坂というといわれている。江戸時代こゝを通る
青山街道は神奈川県の人と物を江戸へ運ぶ大切な道だった。
やがて明治になり品川鉄道(山手線)ができると渋谷附近も
ひらけだした。近くに住んだ芥川竜之介・柳田國男が
こゝを通って通学した。坂下に新詩社ができたり
林芙美子が夜店を出した思い出もある。これからも道玄坂に
今までと同じくむしろ若者の街として希望と夢を宿し
長く栄えてゆくことだろう。
樋口清之[印]
道玄坂の由来と歴史、今後の展望を記したもの。
執筆者の樋口清之(1909-1997)は考古学者・歴史作家で、國學院大学(渋谷にある)の教授。ついでに言えば、碑文中に登場する柳田國男も同大学の教授に就いています。
さて、碑文を読んでまず思ったのは、「もうちょっと丁寧に書いてくれよ」ということです。一例を紹介します。
これは碑文の最後の部分で、私は悩んだ挙句に「ゆくことだろう。」と読みました。これが正しいかどうか、そして他の部分でも間違いはないか? まあ、とりあえず私の解読は以上の通りなので、渋谷に行くことのできる人なら、ご自身の目でお確かめ下さい。
それにしても、碑文中に芥川龍之介や林芙美子(いずれも小説家)が出てきており、こういうところに文学趣味を感じます。
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