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野口雨情碑(井の頭公園)

 東京都の井の頭公園にある、野口雨情碑を解読してみました。

野口雨情碑

【碑文】
(表)
鳴いて
 さわいて
日の暮れ頃は
葦に
 行々子
はなりやせぬ
    雨情

野口雨情氏は明治大正昭和にわたり民謡
童謡の世界に偉大な足跡を残した詩人で
深く自然を愛し當時まだ武蔵野そのまゝ
の吉祥寺に童心居を建て數多くの名作を
生んだ 民謡は土の自然詩である これが氏の
信條であり全作品に漲る特色であった
この地井之頭は氏が朝夕散策愛でて措か
なかった處である

(裏)
昭和二十七年十一月二十七日
 東京 雨情會建之

【現代語訳】
 野口雨情氏は明治・大正・昭和にわたり民謡・童謡の世界に偉大な足跡を残した詩人で、深く自然を愛し、当時まだ武蔵野そのままの吉祥寺に童心居を建て、数多くの名作を生んだ。民謡は土の自然詩である。これが氏の信条であり、全作品にみなぎる特色であった。この地井の頭は、氏が朝夕散策し、愛でてやまなかった場所である。

 「鳴いてさわいで日の暮れ頃は葦に行々子(よしきり)はなりゃせぬ」…これは都々逸ですな。そういえば自分が都々逸の歌碑を解読するのはこれが初めてだったはず。短歌や俳句の碑は多いのですが、都々逸はなかなか…。
 それから、碑文の現代語訳を付けようか迷ったのですが、昭和27年(1952年)と十分に古いことを勘案して、これを付けることにしました。
 ところで、井の頭公園内には「中田喜直記念歌碑」もあるので、歌が好きな方はそちらもチェックしてみるといいでしょう。

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