三十番神の碑(龍口寺)
神奈川県藤沢市の龍口寺にある、三十番神の碑を解読してみました。
【碑文】
(表)
南無妙法蓮華経 南無三十番神祇 龍口拾世日林(花押)
一日 熱田大明神 尾張
二日 諏訪大明神 信濃
三日 広田大明神 摂津
四日 氣比大明神 越前
五日 氣多大明神 能登
六日 鹿島大明神 常陸
七日 北野大明神 山城
八日 江文大明神 山城
九日 貴船大明神 山城
十日 天照皇太神 伊勢
十一日 八幡大菩薩 山城
十二日 加茂大明神 山城
十三日 松尾大明神 山城
十四日 大原野大明神 山城
十五日 春日大明神 大和
十六日 平野大明神 山城
十七日 大比叡大明神 近江
十八日 小比叡大明神 近江
十九日 聖真子権現 近江
二十日 客人大明神 近江
廾一日 八王子権現 近江
廾二日 稲荷大明神 山城
廾三日 住吉大明神 堺
廾四日 祇園大明神 山城
廾五日 赤山大明神 山城
廾六日 建部大明神 近江
廾七日 三上大明神 近江
廾八日 兵主大明神 近江
廾九日 苗鹿大明神 近江
三十日 吉備大明神 備中
(裏)
維時昭和五十年六月八日
願主 白根不動報恩之會
建立
三十番神の説明は、とりあえず広辞苑の説明で間に合わせることにします。
さんじゅうばん-じん【三十番神】国土を一カ月三〇日間、交替して守護するとされる三〇の神。神仏融合思想に基づいた法華経守護の三十神が著名。初め天台宗で、後に日蓮宗で信仰された。(広辞苑)
ちなみに龍口寺は日蓮宗です。
さて、碑文を読んでみると、中央に題目と題字と作者名があって、向かって右側に1~5日、11~15日、21~25日が、向かって左側に6~10日、16~20日、26~30日が配置してあります。又、それぞれの末尾には所在地の旧国名を記しているのが特徴的で、山城国と近江国が多いです。山城国には京の都が、近江国には比叡山延暦寺があるからでしょうな。
それから、碑文裏側についてですが、神奈川県横浜市旭区の白根神社は、江戸時代に白根不動と呼ばれていたとか。
尚、昭和50年(1975年)6月は、佐藤栄作元首相が死去しています。
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