稲毛節歌碑(広福寺)
神奈川県川崎市多摩区の広福寺にある、稲毛節歌碑を解読してみました。
【碑文】
稲毛節
明ける遠雲山幾重
端てに主君の雄叫びは
いざ鎌倉人死守堅き
稲毛三郎重成が
集めし荘士十六郷
千葉大学学生歌に「稲毛節(こちらは『いなけぶし』という)」がありますが、それとは別物。本記事で取り上げる稲毛節は、稲毛重成の武勇を歌っています。
稲毛重成は鎌倉時代初期の武将で、広福寺門前の説明板によると広福寺を中興とありました。寺に大きな功労のあった者を称える歌碑を建てて、その人物を顕彰しているわけですな。
ところで、今回の解読には正直言ってそんなに自信がありません。達筆すぎて読みにくいのです。「遠」や「重」などはこれでいいのかという思いがあります。
又、「端てに」の語は「端手(はして)に」と解釈しました。端手とは、箙(えびら)の矢柄を寄せかける枠の部分で、要するに陣中で斜め後ろから主君の雄叫びを聞いていざ戦いへ赴かん、ということなのでしょう。
【関連記事】
桝形城址の碑(生田緑地)
« リンカーン・プロジェクト:ペンス対トランプ(2022年アメリカ) | トップページ | 平和観音の碑(広福寺) »
「書評(歴史)」カテゴリの記事
- 馬頭観音供養塔(金龍寺)(2025.05.28)
- 庚申塔(金龍寺)(2025.05.27)
- 羅漢尊者像寄進者の碑(金龍寺)(2025.05.26)
- 道元禅師御尊像(金龍寺)(2025.05.25)
コメント