柳田國男「先祖の話」
あらすじ…先祖について色々と論述する。
先祖に関連して、「みたま」や盆、生まれ変わりなど様々な話題が展開されており、これらを一々取り上げるわけにも行かないので、気になったことを少々。
「みたま」という和語(大和言葉)にいかなる漢語が当てられてきたかについて述べたくだりで、こんな文章がありました。
教育ある昔の日本人には、いわゆる男文字の必要がかつては大きかった。すなわち手紙でも日記でも、すべて漢字で書かねばならない時代が久しく続いたのである。(P96)
石碑を解読する中で、時たま漢文に遭遇するのはこの風習のせいだったかと膝を打つ思いをしました。今この風習は廃れているから、漢文の石碑はその名残といったところでしょうか。
尚、参考までに漢文の石碑を幾つか、以下に紹介しておきます。
遠城謙道師遺蹟碑(豪徳寺)
護衛不動尊の碑(目黒不動尊)
敷石の石碑(大國魂神社)
殉難船員之碑(總持寺)
【参考文献】
『柳田國男全集13』筑摩書房(目次)
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