シャーロック・ホームズの素敵な挑戦(1976年、英米)
監督:ハーバート・ロス
出演:ニコル・ウィリアムソン、ロバート・デュヴァル、アラン・アーキン、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ローレンス・オリヴィエ、ジェレミー・ケンプ
原題:The Seven-Per-Cent Solution
原作:ニコラス・メイヤー『シャーロック・ホームズの素敵な冒険』
備考:ミステリー
あらすじ…シャーロック・ホームズは重度のコカイン中毒に陥り、元家庭教師のモリアーティ教授にストーカー行為を働いていた。ワトスンはマイクロフトの協力の下、ホームズをウィーンのシグムント・フロイトのところへ送り、治療を受けさせる。フロイトによってホームズは正気を取り戻す。そんなある時、フロイトの患者で歌手のローラ・デヴローが病院に担ぎ込まれる。ホームズは、彼女が誘拐されていたのを逃げ出してきたのだと見抜き、事件を追う。
ホームズのコカイン中毒は有名で、例えば小説『四つの署名』の冒頭でいきなりホームズがコカインを注射する描写が出てきたりします。
今回のシャーロック・ホームズはそのコカイン中毒がよりいっそうひどくなって正気を失っています。なるほど、ホームズがコカイン中毒をこじらせると、こんな風になるのか。
それから、今作でホームズが付きまとっていたモリアーティ教授は、他作品ではホームズの宿敵として描かれることが多いのですが、こちらではホームズの妄執の被害者として描かれています。ただ、モリアーティやマイクロフトのセリフから過去に「何か」があったことが示唆され、その上、モリアーティを演じているのがローレンス・オリヴィエという有名なシェイクスピア俳優であることから、この人物も一筋縄では行かないものと思われます。
次に、シグムント・フロイトについて。フロイトは実在の人物で、精神分析や催眠療法、夢判断などは実際にやっていたことです。この映画において夢判断はいささか未消化の感がありますが、催眠療法は最後に驚くべき効果を発揮します(もちろんネタバレ防止のために詳細は伏せます)。
尚、念のために一つ注意をしておきますが、フロイトがホームズに施した治療法は19世紀のもので、21世紀の現在の治療法とは異なります。当時はこれが最新の治療法だった、という認識でいいと思います。
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