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尾崎秀樹・海音寺潮五郎・奈良本辰也「鼎談・歴史の見方と日本史の謎」

 尾崎秀樹(文芸評論家)、海音寺潮五郎(作家)、奈良本辰也(歴史家)の鼎談。前半は歴史の解釈・見方について語り、後半は日本史上の謎とされる事件について語っています。
 後半の謎というのは具体的には、島津斉彬暗殺説、坂本竜馬暗殺、孝明天皇暗殺説、…暗殺が多いですな。暗殺には謎が付きまとうということですか。ちなみに島津斉彬と孝明天皇は「暗殺説」とし、坂本竜馬は「暗殺」と私は表現しましたが、これは後者が暗殺されたことが確定しているのに対し、前者は公式には病死とされているが実は暗殺されたのではないかとも言われているという事情によります。
 坂本龍馬が暗殺されたことは確実だというのなら、それのどこが謎なんだよと思うかもしれませんが、それについては少々長くなりますが引用します。

 海音寺 通説を否定して新しい解釈を打ち出すにはよほどくわしく調べなければならないことはいうまでもありません。坂本龍馬を誰が殺したとかいうことは、最初は新撰組がやったということになって、ずっと信じられていました。谷干城などという人は終生そう信じきっていて、もっとも新撰組を憎んでいました。その後、大正年代になって、今井信郎という幕臣で見廻組の隊士だった人が、「おれがやった」といい出しまして、今ではそれが信ぜられています。私もそうだろうと思っています。ところが最近になって、あれは薩摩がやったので西郷も一枚かんでいるといい出した人がいます。しかし、あの当時、西郷も大久保も小松帯刀も京都にはいないのです。この一月くらい前に討幕の密勅をたずさえて京都をたって国もとに帰っています。(P33)

 そうです、「誰が竜馬を殺したか?」という謎です。私は犯人探しをするつもりはありませんが、海音寺潮五郎は「もしも犯人探しをするのなら、俺がやったくらいは調べてこいよな」と言っているような印象を受けます。

【参考文献】
尾崎秀樹『にっぽん裏返史』文藝春秋

【『にっぽん裏返史』目次】
「鼎談・歴史の見方と日本史の謎」
(1)北白川能久親王の死
(2)慶安事件の四日間
(3)柳生飛騨守の義歯
(4)義経の首

【関連記事】
竜馬暗殺

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