三橋敏雄句碑(高尾山1号路)
東京都八王子市の高尾山1号路にある、三橋敏雄句碑を解読してみました。
【碑文】
(表)
むささびや大きくなりし杉の山
敏雄[印]
(裏)
當山中興第三十二世大山隆玄晋山記念
平成九年春吉祥日
高尾山薬王院建立
三橋敏雄は八王子市出身の俳人。又、ムササビは冬の季語で、高尾山に棲息しています。それから、晋山は新しく住職となった者(この場合は隆玄)が初めて寺(この場合は高尾山薬王院)に入ることで、住職就任の仏教的表現なのでしょう。
さて、改めてこの俳句を読んでみると、疑問が一つ。大きくなったのは、ムササビか? それとも杉の山か? あるいは両方か?
ムササビが成長して大きくなった、ということは充分考えられます。一方、山は大きくならないんじゃないかと思われるかもしれませんが、山を覆う杉の木が長い年月を経て伸びれば、それだけ山も大きく見えようというものです。…考えすぎかな?
それはさておき、平成9年(1997年)というと、神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)が起きています。
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