御霊神社碑(伊豆美神社)
東京都狛江市の伊豆美神社にある、御霊神社碑を解読してみました。
【碑文】
御霊神社碑
此の地は、古くから腰掛塚と称し、伊豆美神社の御祭神を多摩川の洪水に
より旧社地である大塚山(現在の水神社付近)から現社地に遷宮した際、
仮宮を奉安した所とされる意義深い所である、
一九六〇年頃までに残存した形は、径十五メートル程の起伏があり塚の形態を残していた。
又、この地は往古御霊大神を鎮斎した、御霊神社跡地とも記されている。
此の由緒に基づきここに御霊神社を再建する事にした。
尚、参道の両端に配置した二十一個の石は、山王二十一社(山王一実神道)を
祭った事から始まり、毎年七月二十一日は「御石祭り」と称し古式に則り
祭典が行われていたと言う、この日は大変賑わったと伝えられている。
参詣の人々等はこれらの御石をなで、その手で病におかされた所を撫で癒した
と伝えられている、此の様に様々な歴史を辿り今に至っている。
今、ここにその形態は変わったが往古を甦らせ神霊を奉斎し、鎮座す。
平成九年七月二十一日
伊豆美神社禰宜 小町守撰
碑文中にて言及されている水神社は伊豆美神社の近くにあります。尚、水神社の「水神社由緒の碑」にも遷座の記述があります。
それから、碑文中では山王一実神道に触れていることにも注目。山王一実神道は天台宗系の仏教神道で、私の石碑解読で明らさまに山王一実神道に遭遇するのはこれが初めてかもしれません。
最後に、平成9年(1997年)7月に何があったのかというと、映画「もののけ姫」の公開です。
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