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スタインベック「鎧」

あらすじ…農場を経営するピーター・ランドールは、賢くて善良な人間として周囲に敬意を払われていた。そんなある時、病弱だった妻のエンマが長患いの末に死んだ。その夜、ピーターは隣人のエド・チャッペルに、驚くべき告白をする。

 タイトルの「鎧」とは、ピーターが着けていた肩当てと腹帯のことで、肩当ては猫背を矯正し、腹帯は出っ張った腹を引っ込めるもので、エンマがピーターに着用させていたものらしい。と同時に、この2つのアイテムは、エンマがピーターを縛って「善良な人間」に矯正する象徴として描かれているようです。
 ピーターはエンマの死後、その「鎧」を脱ぐことによって隠された本性を顕わにするが、その後の結末を読むとどうやら鎧は完全に脱げているとは思えません。
 それにしてもエンマの力たるや恐るべし。夫の本性を見抜いた上で夫を尊敬される人物に仕立て上げたのですから。一体どうやったんだ?

【参考文献】
大久保康雄訳『スタインベック短篇集』新潮社(目次)

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