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新田次郎「まぼろしの軍師」

あらすじ…妙心寺で修行する僧の鉄以は、父の山本勘助がいずれ大将になって帰ってくるという母の言葉を聞いて育った。成長して僧侶となり、父のことも忘れていた鉄以の元を、勘助のことを知る老武士が訪ねてくる。(P427, 巻末の編者解説より引用)

 タイトルの「まぼろしの軍師」とは山本勘助のことです。作品の後半で主人公の鉄以が旅に出て父の調査をするのですが、なかなか突き止められず、まさに「まぼろし」の存在となっています。このあたりは歴史ミステリーに首を突っ込んだ人なら経験したことのある感触ではないかと思います。
 ちなみに現実世界では、山本勘助の名前は史料では『甲陽軍鑑』にしか出てこないため長らくその実在を疑われていて、まさしく「まぼろしの軍師」とも言うべき存在でした。しかし現在では「市河文書」により実在が確定しています。

【参考文献】
司馬遼太郎・松本清張ほか『軍師の死にざま』実業之日本社

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