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山田風太郎「くノ一紅騎兵」

あらすじ…一五九九年、京の傾城屋で、千坂民部、前田咄然斎(慶次郎)、上泉泰綱、岡野左内、車丹波守という上杉氏の食客が密談をしていた。そこに並外れた武芸の腕を持つ遊女・陽炎が現われ、直江兼続に仕官したいので紹介したいという。陽炎は、実は大島三十郎という若衆で、謙信に憧れているので、その寵童でもあった兼続に仕えたいというのだ。(P435, 巻末の編者解説より引用)

 ホモ小説。中盤で直江兼続の推挙により大島三十郎は上杉景勝の小姓となり、上杉景勝×大島三十郎の衆道が描かれます。
 又、ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、オメガバースの如きものが出てくるあたり、さすがはエロ方面の奇想天外を得意とする山田風太郎といった趣があります。
 ところで、タイトルの「くノ一紅騎兵」ですが…ああそうか、これまたネタバレ防止のために詳細は伏せますが、男の娘のくノ一、ということになるのか。

【参考文献】
司馬遼太郎・松本清張ほか『軍師の死にざま』実業之日本社

【直江兼続関連記事】
火坂雅志編『実伝 直江兼続』角川書店

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