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郷社神明社の碑(小平神明宮)

 東京都小平市の小平神明宮にある、郷社神明社の碑を解読してみました。

郷社神明社の碑

【碑文】
(表)
武蔵國北多摩郡小川村鎮座
郷社神明社
 明治十七年二月賜社格
       従五位三島毅書

(裏)
時明治十九年冬十二月望建焉鐫
石者小川市蔵捐賛者關口清蔵加
藤廣吉幹事者小川彌次郎也
     祠官 宮崎義智 識

【現代語訳】
(表)
武蔵野国北多摩郡小川村鎮座
郷社神明社
 明治17年(1884年)2月、社格を賜わる。
       従五位 三島毅・書

(裏)
時に明治19年(1886年)、(石碑の)建設を望む。
石に文字を刻んだのは小川市蔵。
協賛金を出したのは関口清蔵・加藤廣吉。
幹事は小川彌次郎である。
     祠官 宮崎義智 これを記す。

 郷社は神社の旧社格の一つで、この石碑は小平神明宮が郷社に指定されたことを記念して建てられたもの。それから、揮毫した三島毅は、漢学者の三島中洲(1831~1919)だと思われます。
 最後に、裏面の文章にある「捐賛(えんさん)」という文字について少々。私はこれを義捐金の捐と協賛の賛であると解釈し、上記のように訳しました。ただし、碑文の「賛」の字は字体が崩れているので本当に「賛」の字なのか今一つ確信が持てずにいます。ひょっとしたら違う字なのかもしれません。

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