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山本周五郎「城を守る者」

あらすじ…千坂対馬は、留守城番をしながら輜重(糧食や武器などの軍事物資)の調達や輸送に辣腕を振るっていた。だが戦場での槍働きが称賛される戦国時代にあって、地味な輜重を担当する千坂対馬は、同輩からも軽蔑されていた。周囲の誹謗中傷に耐えられなくなった嫡男までも自分を非難するが、千坂対馬は何の反論もせず補給物資を前線に送り続ける。(P425, 巻末の編者解説より引用)

 兵站の重要性を描いた作品。ただし、本作の主要な舞台は春日山城を中心として展開され、さらには千坂対馬が春日山城をいかに守るか苦心するさまが明らかになることから、兵站の中でも本拠地を守ることに力点を置いています。
 言われてみればなるほどそれも道理で、本拠地がやられたら調達も輸送も出来なくなります。
 とはいえ、敵側からしてみれば、本拠地は遠い上に警備が厳しいので、兵站を叩くなら輸送路の方がやりやすい、ということは指摘しておきます。

【参考文献】
司馬遼太郎・松本清張ほか『軍師の死にざま』実業之日本社

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