関神社再建の碑（関神社）

　東京都北区の王子神社の末社・関神社にある、関神社再建の碑を解読してみました。

【碑文】
當関神社ハ古来頭髪ノ祖神トシテ鬘〇（※１）ヲ
扱フ者及人毛加工業者演劇美容関係者等
其信仰甚ダ篤シ
大正六年東京〇（※２）人毛商工組合ニテ社殿ヲ
建立シタルモ昭和二十年四月戦災ノ為メ
遂ニ烏有ニ帰ス　是於昭和三十四年五月
東京人毛商工組合員発起トナリ人毛関係
者ノ協力ヲ得茲ニ再建セルモノナリ

大祭ハ毎年五月二十四日
　　　　　　　　　　　　関神社奉賛會

【拙訳】
　当関神社は昔から頭髪の祖神としてカツラやマゲを扱う者及び人毛加工業者、演劇・美容関係者など、その信仰はとても篤かった。
　大正６年（１９１７年）、東京〇（※２）人毛商工組合が社殿を建立したが、昭和２０年（１９４５年）４月、戦災で全焼してしまった。そこで昭和３４年（１９５９年）５月、東京人毛商工組合員が発起人となり、人毛関係者の協力を得て、ここに（社殿を）再建したのである。
　例大祭は毎年５月２４日。
　　　　　　　　　　　　関神社奉賛会

　※１は「まげ」、※２は「かもじ」という意味があります。どちらも髪関連の言葉です。
　ところで、この石碑には３つの年が記されています。それぞれの年で何が起こったのかというと、以下の通り。

大正６年（１９１７年）　　ロシア革命
昭和２０年（１９４５年）　終戦
昭和３４年（１９５９年）　キューバ革命