皇國擁護基金献納の碑(泉岳寺)
『忠臣蔵』で有名な泉岳寺(東京都港区)の境内にある、皇國擁護基金献納の碑を解読してみました。
【碑文】
皇國擁護基金献納
公債 金壱百圓
百箇所之内第四十九號
大阪
鳥居久吉
同 壽枝
皇國擁護基金なるものは少々調べてもわからなかったのですが、名前から察するに戦前戦中の国威発揚を目的としたものだったんじゃないかと思います。
愚考するに、国威発揚の材料として『忠臣蔵』が利用される、ということは大いにありえますな。例えば、日本国民は赤穂義士を見習って、彼らのように苦難を耐え忍んで忠義の志を貫くべし云々といった具合にです。もちろんここで言う忠義とは、四十七士の場合は浅野内匠頭への忠義ですが、日本国民は天皇への忠義にすり替わっています。
まあ、飽くまで推測ですよ、推測。
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