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太宰治「服装に就いて」

あらすじ…自分の服装について語る。

 太宰治がまた自分語りを始めています。しかも今回は自分の服装について語っているのですが、貧乏作家なので服があまりない。ここには詳しく書きませんが、一種の貧乏自慢のような文章が続きます。
 で、最後はこう締めくくっています。

 宿題。国民服は、如何。(P176)

 巻末の「解題」(P431-439)によると、本作の初出は昭和16年(P435)で、第二次世界大戦の真っ最中です。更に詳しく言えば、この時の日本は大陸で中国と泥沼の戦争を繰り広げており(日中戦争)、しかもこの年(1941年)の12月にハワイの真珠湾奇襲攻撃、日米開戦となります。
 つまりこの作品、戦時下で書かれているということを、最後の一行でピシャリと打ち出しているのです。それまでは、そんな風には見えなかったので、これにはハッとしましたわ。

【参考文献】
太宰治『太宰治全集4』筑摩書房

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