イエーツ「鷹の井戸」
あらすじ…岩山の涸れた井戸。そのそばに井戸の守りが立ち、老人が井戸の水がわき出るのを待っている。その井戸の水を飲めば不死になれるからだ。とそこへ、一人の青年がやってくる。青年はクーフリンと名乗る。彼もまた不死の水を求めていた。
クーフリンはアイルランドの神話的英雄。
私はこの作品を読んで、『ギルガメシュ叙事詩』を想起しました。神話的英雄が不死を求めて旅をするものの、結局は得られないという共通点があるからです。
ただ、クーフリンの最後に取った行動を見ると、ギルガメシュほどには不死に拘泥していないようです。寧ろギルガメシュと同等かそれ以上に不死を希求しているのが老人で、50年も待ち続けるという年季の入りようです。
50年。ここまでして求める不死とは一体何なのでしょうか?
【参考文献】
イエーツ『鷹の井戸』角川書店
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