コーエンが明らかにしたトランプ財務諸表の内側(2019年、アメリカ)
この動画は、YouTubeで観ました。
https://youtu.be/lSBu9xqm1NY
出演:デーヴィッド・A・ファーレントールド
原題:Inside the Trump financial statements that Cohen unveiled
製作:ワシントンポスト紙
あらすじ…マイケル・コーエンが議会で証言し、トランプのスキャンダルを明らかにした。
2019年2月27日、トランプの個人弁護士だったマイケル・コーエンが議会で証言し、そこで色々なことが暴露されました。こちらの動画作品ではドイツ銀行の不正融資疑惑について取り上げています。
解説は訳文の後に書くとして、まずは拙訳をどうぞ。
【拙訳】
(2004年、「ハワード・スターン・ショー」)
?「あなたはご自分が13億ドルの資産を持っていると主張している」
トランプ「いやいや…60億ドルの資産を持っていると主張してるんだ。それに『フォーブス』は私が25億ドルの資産を持っていると主張している」
(2011年)
トランプ「自己資本は70億ドル以上だ」
(2013年)
?「それで、いくらなんですか? あなたの現在の資産は?」
トランプ「多分100億ドル以上」
デーヴィッド・A・ファーレントールド「長年の間、トランプは取引をしたい、もしくは誰かに自分が金持ちだと印象付けたい時に、この『財政状態の声明』と呼ばれるものを送っていました。それはドナルド・トランプと商売をする際に彼についてあなたが知る必要のある全てのことを教えてくれることになっていました。彼がいくら金を持っているか、彼の資産はどのくらいの価値があるか、どんな種類の債務を持っているか、です。マイケル・コーエンが2月に議会で証言した時、これら3つの文書を持ってきました。彼曰く、3つの文書は全て、トランプの最大の多額の貸し手の一つであるドイツ銀行に送られたものであり、そして2014年にNFLのバッファロー・ビルズ買収の入札に失敗したことに関するものである、と」
(2月27日)
コーエン「私はこれらの数字は大げさだと信じています」
ファーレントールド「2011年と2012年の声明はトランプの会計士ワイザー・マザースによる前書きが付いています。そこでは、基本的に、会計士として本当にこれを信頼すべきではないと言っているのです。ここには私たち会計士が監査していないたくさんのことがあります。ここにはトランプだけが除外したたくさんのことがあります。彼のもっとも重要な建物のうちの2つ、シカゴのトランプホテルとラスベガスのトランプホテルは、それらの声明にはありませんでした。おそらく彼らはそのような高い債務を持っていたので、財産の一覧から消去したのかもしれません。こう思うかもしれない、『ええと、詐欺じゃないだろ、だって会計士が人々にこれは不正確だと警告しているんだから』と。ですが我々が発見した面白いことは、会計士の前文には記載されていなかった多くの不正確さがある、ということです。ある種の重要な事実の表明です。例を挙げると、カリフォルニアにおいて、トランプはロサンゼルス郊外にある自分のゴルフコースでは55軒の分譲住宅を販売準備中であると言っています。実際には、それと同じ時期の数字は31軒でした。そして彼は、それらの住宅地が売れた時にそれぞれが少なくとも300万ドルをもたらすことができると言ったので、トランプはその権利がないにもかかわらず7000万ドル以上も多くのキャッシュフローを主張していることになります。彼はバージニア州に2000エーカーのブドウ園を持っていると言っています。本当は1200エーカーなのに。彼はニューヨークの68階建てのトランプ・タワーは自分の最も重要な資産の一つだと言っています。本当は58階建てです。トランプはトランプ・ワールド・タワーは90階建てだと言っています。実際は72階建てです。彼はそれらのことについてあなたたちを誤解させるので、彼はそれらの資産から生じうる将来のキャッシュフローについて誤解させるのです」
?「緊急速報。民主党の調査が大統領の財務に及びました」
?「捜査官からの活動です」
?「ニューヨーク州の司法長官は今日、ドイツ銀行に召喚状を発行しました」
?「(ドイツ銀行は)彼にお金を貸しても構わないと思っていた唯一の銀行でしょうか? その銀行はドナルド・トランプの興隆を支援するのに非常に中心的な役割を果たしてきました」
ファーレントールド「我々はここから出てきたニューヨークの2件の捜査を見ています。一つはニューヨーク州の保険監督当局がトランプの保険ブローカーだったエーオンに(捜査官を)派遣したというもの。コーエンが言っていたことの一つは、トランプが基本的に自分がより裕福な人間に見えるように、そして保険料を下げようとしてより良い信用リスクを見せるために、エーオンにもそれらの財務諸表を送っていたということです。ニューヨーク州は基本的にそのことについての詳細をエーオンに訊ねています。そしてニューヨーク州の司法長官が、トランプとの接触についての情報を求めて、トランプのこの期間の貸し手であるドイツ銀行に召喚状を送るのを我々は見るのです。トランプがドイツ銀行を騙して詐欺を働いていた可能性があります。それは一つの問題ではなく―法律面で白と黒の答えがあると私は思います。もしトランプがそれらの文書を貸し手に送ったとしたらそれは詐欺でしょうか? そしてその結果として融資を受けたとしたら? 私たちは、本当に知るには早すぎると言っている多くの専門家たちと話をしました。私たちはさらに多くの大きな写真を見なければなりません。私たちが専門家たちと話してひとつ疑問に思ったのは、それらの声明は馬鹿げていて、それらはこれまでのところ正当な監査済みの財務調査ではありませんでした。それを詐欺行為とみなすことができない可能性があります。なぜならそれは簡単に見抜ける詐欺だからです(皮肉)。(以下略)」
最後の方は疲れてきたので翻訳を省略しました。語り手が早口で小難しいことを言っているので訳すのが大変でしたわ。
それはさておき、動画のテーマに話を戻します。要するに、トランプは銀行から融資を受ける際に、実際に持っているのより多くの資産を持っていると吹聴したらしい。トランプの性格を考えると、さもありなんと思います。
もちろん貸し手(この場合はドイツ銀行)には、借り手の資産を正当に評価できなかった責任はありますが、だからといって借り手(この場合はトランプ)が免責されるわけでもない。これは飽くまで一般論ですが、常識的に考えて、嘘をついて金を借りるのはまずいですぞ。
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