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山本周五郎「壺」

あらすじ…紀伊の国の新宮の宿に木村外記と名乗る中年の武士が逗留する。その宿には、剣術の稽古に明け暮れる七郎次という下男がいた。

 本作の主人公・木村外記は熊野詣でなどをせずに宿に逗留しており、何やら仔細がある様子。と思ったら、中盤で彼の正体が明かされてビックリ。ネタバレ防止のために彼の正体は伏せておきますが、時代劇では有名人です。

 それはさておき、本作の終盤では主人公が七郎次に懇々と説教するくだりが続きます。やけに長い。
 で、本作の末尾に「(『講談雑誌』昭和十五年十月号)」(P36)とありました。これは本作の初出であり、この時期の日本は戦時下。だとすると、あの説教は七郎次を通して読者に説いたプロパガンダでしょうな。
 そういう視点から改めて説教を読み返してみると、ここで説かれている武士は戦場に赴く兵士、百姓は銃後に備える人たちのことを暗に言っているように感じました。

【参考文献】
山本周五郎『ひとごろし』新潮社

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