右田早希『AIIB不参加の代償』KKベストセラーズ
本書の主張を簡単にまとめると、大体以下の通り。
「日本がAIIB(アジアインフラ投資銀行)に参加しなかったのは誤りで、日本は国際的に孤立してしまうぞー!!!」
上記のカギカッコ文は私が噛み砕いて書いたものですが、本書の文章を引用すると以下の通り。
日本外交は、1930年代に引き続いて、「孤立への道」を選択してしまったのである。(中略)だが今回の孤立は、ただの「老人国家の引きこもり」である。(P171)
AIIBに参加しなかっただけで孤立と表現するのも妙な話だし(日本が参加している国際的な枠組なら他にいくらでもある)、こんなことで引きこもり認定されてはたまったものではない。
とはいえ、本書にも有用性はあります。例えばアジア諸国の経済閣僚や中国官僚へのインタビューが載っていて、それはそれで参考になる。又、AIIB設立の経緯も書いてあるので、詳しく知らない人にはこれまた有用です。
【参考文献】
右田早希『AIIB不参加の代償』KKベストセラーズ
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