滝口康彦「旗は六連銭」
あらすじ…大坂へ馳せ参じた真田幸村は度々献策するが、容れられない。
幸村の家臣として穴山小助が登場。彼についての説明は本作ではちょっと見当たりませんが、おそらく真田ファンには説明するまでもないのでしょう。尚、他の十勇士は登場しない模様。
それはさておき、幸村の献策が容れられない、というのは、大坂方における彼の存在感がそこまで大きくなかったということの表われなのでしょう。
と同時に、大組織の中で自分の計画を実行させるだけの政治力を幸村が持ち合わせていなかったと言えなくもない。真田幸村が大坂場内で根回しに奔走するという姿はイメージしにくいですな。
【参考文献】
司馬遼太郎 松本清張ほか『決戦! 大坂の陣』実業之日本社
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