マクベス第五幕第五場:明日が来、明日が去り(2013年、イギリス)
この自主制作映画は、YouTubeで観ました。
https://youtu.be/bvq1HbQkzqU
監督:ラーズ・ウィケット
出演:ラーズ・ウィケット
原題:Macbeth - "Tomorrow, And Tomorrow" performed By Lars Wickett
原作:ウィリアム・シェイクスピア『マクベス』
備考:悲劇
あらすじ…マクベスは妃が死んだとの知らせを聞く。
ここで描かれるのは第五幕第五場の一部。主にマクベスの独白です。
又、画面はモノクロで、下からのアングルで撮影。背景は殺風景な天井で、この時のマクベスの寂寥とした心象風景を表わしているようです。
尚、出演者のラーズ・ウィケット(Lars Wickett)はイギリスのドラマー。
最後に、参考までにこの独白部分の日本語訳(訳:福田恆存)を引用しておきます。
あれも、いつかは死なねばならなかったのだ、一度は来ると思っていた、そういう知らせを聞くときが。あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階を滑り落ちて行く、この世の終りに辿り着くまで。いつも、きのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道筋を照らしてきたのだ。消えろ、消えろ、つかの間の燈し火! 人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切ったり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何の取りとめもありはせぬ。(P110)
がやがやわやわや、で思い出しましたが、この時マクベスのいる城にはイングランドの大軍が迫っているという緊迫した状況です。それにしては静かすぎる。不穏ではあるけれども。
【参考文献】
福田恆存訳『マクベス』新潮社
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