バットマン対スーパーマン:超人法廷(2016年、アメリカ)
この自主制作映画は、YouTubeで観ました。
https://youtu.be/r2ZTQRsKqsw
監督:マイケル・シュローダー
出演:ライアン・テリーズ、オドム、ケイティー・ウィルソン
原題:BATMAN V SUPERMAN: Super People's Court
備考:コメディ
あらすじ…バットマンとスーパーマンの裁判が開かれる。
法廷劇でセリフが多いので、英語がわからないと何が何やら…。ということで、頑張って訳してみました。尚、(※~)は私が付けた注釈です。
【拙訳】
ナレーション「超人法廷へようこそ。今回は『マン・オブ・スティール』のスーパーマンです。スーパーマンは彼(※バットマン)の自警団の正義の行為が単純に機能しておらず、蝙蝠の衣装を着て屋上の周りを飛び跳ねているだけだと訴えています。スーパーマンはその被告がジャスティス・リーグから追い出されること、そして彼が犯罪との戦いを今後やめることを求めています。(バットマン入廷)被告人のバットマンは、スーパーマンの衣装が古すぎること、そして今日の世界ではスーパーヒーローになるにはスーパーパワーを必要としないとダークナイトは信じていると主張しています。バットマンは2000ドルの損害賠償と、スーパーマンに1カ月間新しいロビンになることを求めています」
係官「ケイティー判事殿の裁定の下、超人法廷を開催します」
判事「結構、それでは…(スーパーマンに)渦巻きカール君、あなたの主張を話して下さい」
スーパーマン「ええ、はい。判事さん。ジャスティス・リーグは世界中で最も力のあるスーパーヒーローたちで構成されています。我々のところにはとても速く走れる者がいて、時間旅行さえできます。また別の者は意志の力で光の構造物を創り出すことができます」
判事「もう結構。凄い友人たちがいるのはわかりました。簡潔に話して下さい」
スーパーマン「私が言いたいのは、バットマンは現実のヒーローじゃないってことです。彼はコウモリの衣装を着た古い人間にすぎない。まあ、コウモリには見えないけど」
判事「バットマン、返答を」
バットマン「彼が何を言ってるのかさっぱりわからない。マスクをかぶりスーツを着て…コウモリだ!」
判事「いえ、訊きたいの別のことです」
バットマン「ああ、ええと、私がスーパーパワーを持っていないという彼の主張は正しい。だが、それだけがスーパーヒーローになる条件じゃない。犯罪者と戦う技術や道具だってあるし、最も重要なのは私が人々を守り自分の街を良くするのに必要なことをする確信を持っているんです」
スーパーマン「もちろん確信は結構なことですがね。でも、隕石を止められるか?」
バットマン「もちろん、ラテックス・アドライ(※義未詳)は隕石を止められたさ。問題ない。ああ、ええと、つまり、まずはブルース・ウェイン(※バットマンの正体)に頼むんだ。というのは彼のことはよく知らないけど、ほら、彼ってハンサムでいいやつで…それからハンサムだ」
判事「酔っ払いみたい」
スーパーマン「本題に戻りましょう」
判事「こっちを見なさい、青のデカブツ。もう一回神秘的な爆発を食らいたいの?」
係官「やめてください」
判事「あなたはどうですか、スープス(※スーパーマンの略語)?」
スーパーマン「力もしくは欠如をご覧ください。バットマンは脅威です。彼は毎晩無数の法律を破っています。人々の市民としての自由を侵害し、おそらくは正当なプロセスをたどることさえできません」
バットマン「へっへっへ」
スーパーマン「つまり、彼の街と私の発言の一部をご覧になってください。本当のことですよ。精神的に不安定な犯罪者が街を徘徊し、ギャングの犯罪が横行しています。そこは混乱してますよ。私の街、文字通りメトロポリスとは対照的に。メトロポリスの人たちは親切であり、何よりも安全だと感じています。なぜかというと、私がそうするよう導いたから。私は全ての人を、彼らが誰であるかにかかわらず、仲間の市民のように最大限の尊敬を持って扱います。パンチング・バッグのようには扱わない! なぜならば、メトロポリスの人々は必要な時には私がいつでもそこにいると知っているし、私もそうありたいからです!」
バットマン「もちろんメトロポリスのみんなはデブで幸せだ。彼らには青と赤のスパンデックス(※伸縮性のある合成繊維)を着たゴッドファーザーが救ってくれるんだからな! だが不幸にもゴッサムにはこんな贅沢品はない。人生が過酷で容赦のない現実世界と呼ばれるこの小さな場所にゴッサムは存在するんだ。(スーパーマンに)お前はメトロポリスの人々を良くしたと思っているな。だが違うぞ。お前は常に人々を捜索し、救うことによって、彼らを傲慢で従順なものにしたんだ。お前は彼らを自分に依存させるようにする権限なんかないぞ。もしお前が一日いなくなったら何が起きるか知ってるか? お前の街全体は弾丸のスピードより速く崩壊するだろう」
判事「バーン」
バットマン「私は魔法のように飛び回ることができないし、単純に犯罪を全て防ぐこともできない。私がゴッサムの犯罪者たちに植え付ける恐怖、私がどこの闇にでも隠れているかもしれないという恐怖が、無数の犯罪を防ぎました。ゴッサムにとっては気の毒かもしれない。だが、賢者はかつてこう言った、夜は常に夜明け前が最も暗い、そして夜明けは来る、と」
スーパーマン「本当? お前はトゥーフェイスを引用するつもりか? あいつはお前の手で創り出した悪人だぞ」
バットマン「少なくとも私の唯一の弱点はバカな緑の岩(※クリプトナイト)じゃないぞ!」
スーパーマン「ああ、そうだね。君の弱点は人を殺すことができないってことだけだ!」
バットマン「殺りてえのか?」
スーパーマン「違うよ。僕は実際に目で攻撃することなく君を直ちに溶かすことができたんだ」
バットマン「てめえの愚かな醜い顔をぶちのめしてやる!」
スーパーマン「うわあ、マジ怖い。バカげた鎧を持ってくるのに30分与えてやるよ!」
バットマン「なんだと!」
スーパーマン「ホッケーみたいなやつだろ!」
判事「静粛に!」
(バットマンとスーパーマン、言い争う)
判事「静粛に!」
(バットマンとスーパーマン、さらに言い争う)
判事「いい加減にしなさい! お二人の主張は延々と聴きました。ですが一つ明白なことがあります。あなたたち二人は共闘すべきであって、対立すべきではないということです。(バットマンに)あなたの方法はそれぞれ渦巻きとパンチで異なるかもしれません。(スーパーマンに)あなたは空を飛んでいてもっとパワフルなパンチをしますが、あなたたちのゴールは同じです。あなたたちが一つのことをやっているというだけで、違いを生むものではありません」
バットマン「ごもっとも、判事さん」
判事「もちろん私は正しい、私はクソ判事です。ハグしなさい」
スーパーマン「それで、判決はどうなるんです?」
判事「いえ、いえ、私はあなたとロビンの陽気すぎる衣装のデザインを思い付いたの。バットマンは私の言いなりよ」
スーパーマン「何?」
バットマン「ハハッ! ざまあみろ! よし、正義は守られた!」
判事「閉廷!」
リポーター「こちらにバットマンが。判決をどう思いますか?」
バットマン「思うにケイティー判事は非常に聡明だし、今日は正義が行われた」
リポーター「ありがとうバットマン。それに原告のスーパーマン、評決をどう思いますか?」
スーパーマン「癌みたいだ。それに今日ここで起こったことについては幸せすぎるよ(皮肉)。でも、法律は法律だ。私は…」
バットマン「ロビン! ジョーカーがまたアーカム(※アーカム精神病院)から逃げ出した! バットプレーンへ行くぞ!」
スーパーマン「自分で飛べるよ」
ともあれ、二人で頑張ればいいんじゃないですかね(適当)。
でも、二人の要求をよくよく勘案してみると、「スーパーマンが1か月間ロビンになる」というものだけが建設的な提案です。バットマンをジャスティス・リーグから追放しても、2000ドルの損害賠償がバットマンに支払われても、治安の改善にはつながらない。バットマンが自警団の活動をやめるのは論外です。でも、スーパーマンがバットマンと一緒に働くということならば、ゴッサムの治安維持に何らかの良い効果が期待できます。
ひょっとしたら判事はそういうところを見て判決を下したのかもしれません。
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