三島由紀夫「熊野(近)」
あらすじ…大実業家の宗盛は、愛人の熊野(ゆや)を花見に連れて行こうとするが、熊野は行きたがらない。北海道の母が病気だというのだ。
三島由紀夫はこの作品の他に同名の別作品を書いて『三田文学』に載せており、それと区別するためにこちらの『近代能楽集』の「熊野」には(近)を付け、『三田文学』所収の「熊野」には(三)を付けて表記します。
さて、この「熊野(近)」では最後にどんでん返しが用意してあり、それを見ると宗盛が意外にしたたかで有能だったりします。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、このハッピーエンド(?)には釈然としないものが残りました。
【参考文献】
三島由紀夫『近代能楽集』新潮社
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