三島由紀夫「弱法師(よろぼし)」
あらすじ…盲目の青年・俊徳(としのり)の親権を巡って、養父母の川島夫妻と実の両親の高安夫妻とが争い、家庭裁判所の桜間級子調停委員が調停に入る。
俊徳は「一種の狂人」(P207)と評される性格の持ち主で、双方の両親を翻弄しています。こりゃひどい。
ともかくもこれでは埒が明かないと見た級子は俊徳とサシで話すことにします。そしてそこに至って俊徳は「この世のおわり」(P222)の光景をまくしたてて、自分がなぜこうなってしまったのかを明らかにしてます。ここまで語らしめるとは…ああそうか、級子は俊徳にカウンセリングのようなことをしていたのか。
【参考文献】
三島由紀夫『近代能楽集』新潮社
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