吉川英治「治郎吉格子」
あらすじ…盗賊の治郎吉はほとぼりを冷ますために有馬温泉に逗留していたが、そこでなじみとなっていた湯女のお仙と駆け落ちし、大坂へ行く。
主人公の治郎吉は鼠小僧次郎吉として講談などで有名。で、本作でも盗みの腕は確かなようで、初めて来た場所(大坂の与力町)でいきなり大金を盗み出しています。
又、お仙やお喜乃にその大金をポンとくれてやるあたりは実に金離れがいい。悪銭身に着かずというべきか、宵越しの銭は持たない江戸っ子気質というべきか。
【参考文献】
『吉川英治歴史時代文庫75 治郎吉格子 名作短編集(一)』講談社
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