無料ブログはココログ

« カイロ・レン対ダース・ベイダー(2016年、イギリス) | トップページ | スランバー山の幽霊(1918年、アメリカ) »

柴田錬三郎「殺生関白」

あらすじ…関白豊臣秀次が乱行の果てに処断されることになる。

 豊臣秀次処断の理由についてはよくわかってはおらず、諸説あるのが現状です。千利休切腹と同様、歴史のミステリーというわけですな。
 さて、この時代小説ではどう描いているかというと、簡単に言うと秀次乱行説と石田三成讒言説を組み合わせています。原因は一つだけじゃなく複数あってそれが絡み合っている、というわけですか。
 それにしても、本作で描かれる石田三成の謀略は凄まじいものがあります。詳細は本作の記述に譲りますが、一歩間違えば自分の首が飛びかねない。
 一方、豊臣秀次ですが、石田三成の謀略にどの時点で気付いたかは不明ですが、カウンターインテリジェンス(防諜)をやった形跡が見当たらない。豊臣政権内部の権力闘争くらい承知しているはずですが…。ひょっとしたら、その程度のことすら見えなくなっていたのかもしれません。

【参考文献】
縄田一男選『迷君に候』新潮社

« カイロ・レン対ダース・ベイダー(2016年、イギリス) | トップページ | スランバー山の幽霊(1918年、アメリカ) »

書評(小説)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 柴田錬三郎「殺生関白」:

« カイロ・レン対ダース・ベイダー(2016年、イギリス) | トップページ | スランバー山の幽霊(1918年、アメリカ) »

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30