目取間俊「水滴」
あらすじ…沖縄の老人・徳正(とくしょう)の右足が突然膨れ上がり、徳正は寝たきりになってしまう。更に右足の親指の先から水滴が落ち始める。
面白くなってくるのは、旧日本軍の兵士たち(もちろん亡霊)がやってきて徳正の水滴を飲むくだりになってからだな。そう思ったのは私に怪奇趣味があるからか。
それはともかく、物語が進むにつれて徳正の封印されていた過去が次第に明らかになります。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、主人公は晩年になって過去と向き合わなければならなくなったのだと見ることができます。
【参考文献】
『芥川賞全集 第十八巻』文藝春秋
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