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『超・怖い話ガム 復刻の書 その二十七「底なし沼」』トップ製菓株式会社

あらすじ…「ぼく」とカズヤくんが池でフナ釣りをしていると、おじいさんがやってきて警告する。

 おじいさんの警告を引用します。

「ここは底なし沼で危ないから帰りなさい。前に子供がおぼれて釣り禁止になってる。暗くなると河童がでるよ」

 ここで禁忌の設定がなされるのですが、もちろん主人公たちは言うことを聞かずに釣りを続け、このテの怪談として定石通りに怪異に遭遇します。それではどんな怪異かというと、おじいさんの言葉を読んで察すべし。

 さて、ここから先は結末部分を含むネタバレをします。この後、カズヤくんが河童らしきものに池に引き込まれて水死体となって浮かぶのですが、そもそもこの話は主人公視点で語られているのみならず、カズヤくん殺害の目撃証言は主人公しかありません。つまりもしも主人公が嘘をついているとしたら…?
 そしてもう一つ。文章をよく読むと、主人公はカズヤくんのことを友達だとは一言も述べていないのです。一緒に釣りに行く仲なんだから友達だろうと読者が(勝手に)判断しているだけです。カズヤくんは主人公のことを友達だと思っているけど、実は主人公はカズヤくんのことを友達だとは思っていないのかもしれません。
 以上のことから愚考するに、主人公がカズヤくんを殺して河童の犯行に見せかけたという可能性が微粒子レベルで存在する。まあ、もしそうならば、それはそれでホラーであるんですけどね。

超・怖い話ガム 復刻の書 その二十七「底なし沼」

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