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池波正太郎「霧の女」

あらすじ…恐妻家・福島正則は、ひょんなことから助けた女(小たま)と肉体関係を持ってしまう。

 私は早々にピンと来ました。その女、ハニートラップですって。
 福島正則が単独行動している時に女の拉致現場に遭遇するのは偶然にしては出来すぎています。とはいえ、これは物語にありがちな御都合主義だと強弁できなくもない。
 しかし、拉致実行犯二人がいともあっさりと逃げおおせているのはクサい。クサすぎる。
 それから、タイトル「霧の女」というのも、いかにも「その筋」の女の存在を示唆しているようです。

【参考文献】
池波正太郎『黒幕』新潮社

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