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荒畑寒村「父親」

あらすじ…父親が、吉祥寺に住む息子・孝次の家を訪れる。

 吉祥寺には何年か前に行ったことがあり、駅前の飲食店で昼飯を食った記憶があります。あの店、今もあるのかなあ。
 さて、本作では吉祥寺の景色の描写が出てくるのですが、私の記憶の中の吉祥寺とは全く合致しません。それもそのはず、「父親」はおよそ100年前の作品であり、しかもそこに描かれているのは「田舎の風景」(P18)なのですから。具体的な描写は本書に譲りますが、100年で東京という都市が膨張したということなのでしょう。

 それはさておき、最後に父親はこう述べています。

いや、是れがいいんだ、是れで彼の心が静まりさえすりゃ……(P26)

 簡単に説明すると、孝次は社会主義運動で逮捕・投獄されたことがあり、今度は新聞を発行するという話で、父親は孝次がまた社会主義運動をやらかして逮捕されるんじゃないかと心配している。でも、その一方で孝次も結婚したから落ち着くんじゃないかといった希望的観測を抱いている、といった次第。
 まあ、私なんぞは、このセリフは孝次の再逮捕フラグに見えてしまいますがね。

【参考文献】
池内紀・川本三郎・松本哲夫=編『日本文学100年の名作 第1巻 夢見る部屋』新潮社

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