小路幸也「東京の探偵たち」
あらすじ…探偵事務所の調査員・オサムは依頼人がまるで吸血鬼に襲われたような奇妙な事態になったと所長に報告したところ、小林芳雄のところへ相談に行かされる。
主人公のオサムは「中卒」(P123)で年齢は「二十五」(P143)。学歴の無さと経験の無さから知識が圧倒的に不足しており、明智小五郎の名前を聞いても「どっかで聞いたよな」(P127)といった体たらく。
しかし、「知識のある読者」なら「そういうことか」とわかる仕組みになっています。ネタバレ防止のために詳細は伏せますが、物語の最後で貴子(ババア)がトランプを使わなくても犯人の特定余裕でした。
« 英雄日記:バットマン2(2013年、アメリカ) | トップページ | 午前3時(2015年、インド) »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 大前粟生「タンを待ちながら」(2025.01.28)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
コメント