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奥富敬之『義経の悲劇』角川書店

平家滅亡後、兄頼朝に打ち捨てられ、逃走と放浪の末、薄幸の生涯を終えた、という人物像が巷間に流布する義経。はたして、それは本当なのか。大きな歴史のうねりの中で翻弄され続けた義経の知られざる実像を、頼朝の思想との対比を通して史実に沿って検証。真実の義経像に迫る。(裏表紙の紹介文より引用)

 「政治性欠如の武将、義経」(P152)。彼の印象はこの語に尽きる。
 もしも源義経に多少なりとも政治的センスがあったならば、兄・頼朝が目指していた武家政権樹立の重要性を理解できたかもしれないし、あるいはたとえ理解できずとも鎌倉との確執を回避できたのではないか(※)。本書を読み終えてふとそんなことを思いました。
 そういえば、私も当ブログにて源義経を扱った作品を色々と取り上げてきましたが、それらはいずれも「政治家・源義経」としては描いていません。鶴岡八幡宮の造営、京の治安維持、朝廷との折衝など、政治手腕が問われることもやっているのですが、そちらの方面は注目されていないようです。

※ただ、もしも生き永らえていたとしても、頼朝の死後に北条氏との権力闘争に敗れて粛清されたかもしれません。

【参考文献】
奥富敬之『義経の悲劇』角川書店

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