新釈四谷怪談 前篇(1949年、日本)
監督:木下惠介
出演:上原謙、田中絹代、滝沢修、佐田啓二
原作:鶴屋南北『東海道四谷怪談』
備考:時代劇、ホラー
あらすじ…民谷伊右衛門は長く苦しい浪人生活に嫌気が差していた。そんなある時、直助の仲介で一文字屋喜兵衛の娘・お梅と結婚すれば仕官の道も開けるかもしれない。だが、伊右衛門には既に妻のお岩がいた。
どこが「新釈」か? それに対する回答は後篇も併せて視聴してからでないと出せないので、その件は後篇のレビュー記事にて述べます。
ただ、前篇だけ観てもすぐにわかる特徴として、民谷伊右衛門が(妻の殺害に関して)徹底して弱気でビビリな存在として描かれている、ということが挙げられます。直助に妻・お岩の毒殺を唆(そそのか)されても、おびえきってグズグズ時を過ごしていたり…。こんなんでよくお祭りの喧嘩に勝てたなあ。まあ、祭りの狼藉者と、自分を慕ってくれる病身の妻とでは次元が違うか。
ともあれ、これによって伊右衛門が本来持っていた「ワルの魅力」は消え失せ、その部分は直助が一身に引き受ける形になっています。
後篇に続く。
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・忠臣蔵外伝 四谷怪談
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・新釈四谷怪談 後篇
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