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クリスタル殺人事件(1980年、英米)

監督:ガイ・ハミルトン
出演:アンジェラ・ランズベリー、エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン、キム・ノヴァク
原題:The Mirror Crack'd from Side to Side
原作:アガサ・クリスティ『鏡は横にひび割れて』
備考:ミステリー

あらすじ…久々の復帰作を撮影すべく、ロンドン郊外の閑静な町を訪れたハリウッドの大物女優マリーナ(エリザベス・テイラー)。だが、彼女の夫で映画監督のジェイソン(ロック・ハドソン)ら、関係者が出席した歓迎パーティで、招待客のひとりがマリーナのグラスに注がれたカクテルを飲み、変死してしまう。警察の捜査が袋小路に陥るなか、町に住む推理好きの老婦人ミス・マープル(アンジェラ・ランズベリー)は鋭い洞察力で事件の真相に迫るが…。(パッケージ裏の紹介文より引用)

「クリスタル殺人事件」人物関係図

 原作は未読ですが、アガサ・クリスティの作品はポワロシリーズを中心に幾つも読んでおり、その経験から言わせてもらうと、原作の小説では容疑者がもっと多くて人物関係ももっと錯綜していたんじゃないかと推察致します。

 それから、冒頭のモノクロ映画について。このモノクロ映画は殺人事件を描いたものなのですが、犯人を明らかにする直前で映写機が故障してしまうと、ミス・マープルが犯人を言い当ててしまいます。これによって我々はこのミス・マープルなる老婦人が名探偵であることを知るわけです。
 …え? ミス・マープルが名探偵なのはとっくに知ってるって? いえね、ミステリー・ファンならそんなことは百も承知ですし、私もミス・マープルを少しは読んでいるのでわかっているつもりですよ。でも、映画を観る人はミステリー・ファンとは限らない。そう…例えば出演者目当てでやってくる人だっています。そういう人たちに向けてわかりやすく説明するには、あれでよかったんじゃないでしょうか。

 最後に、印象的だったことを一つ。エリザベス・テイラーの声がかわいかったです。顔は老けていて厚化粧ですけど、声はかわいい。若い頃は凄かったんだろうなあ…。

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