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リチャード・ハフ『戦艦ポチョムキンの反乱』講談社

 ポチョムキン号反乱事件については名前と、この事件を題材にした映画「戦艦ポチョムキン」が存在することは知っていました。
 その程度の知識で読み進めてみると、発見があるわあるわ…。例えばこの反乱が起こったのは日本海海戦でバルチック艦隊が潰滅した直後であり、水兵たちの士気がダダ下がりだったことや、オデッサで暴動が起こっていたことなどです。

 ところで、そもそも軍隊には兵站の確保という古今東西共通の難題が存在します。反乱を起こせば当然のことながらロシア帝国は燃料や食料、水、武器弾薬などの必要物資を補給してくれなくなるので、どこかからそれらを確保しなければなりません。
 では、戦艦ポチョムキンはその難題をいかにして解決したのか? 実を言うと解決できず、6月27日に勃発した反乱は7月8日のルーマニア亡命で終幕するという、事件の規模の割には短期間で終わっているのです。
 見方を変えれば、兵站(補給)を絶ってしまえば戦艦といえどもこんなにもろくなるようです。

【参考文献】
リチャード・ハフ『戦艦ポチョムキンの反乱』講談社

【関連記事】
戦艦ポチョムキン
ロシアの反乱

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