忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年、日本)
監督:深作欣二
出演:佐藤浩市、高岡早紀、荻野目慶子、渡辺えり子、石橋蓮司、六平直政、津川雅彦
備考:時代劇、ホラー、個人的にR15
あらすじ…浪人の民谷伊右衛門は赤穂藩浅野家に仕官したが、すぐに松の廊下事件で赤穂藩はお取り潰しとなり、再び浪人の身となる。そんなある時、伊右衛門は湯女宿の湯女・お岩と出会い、同棲する。
まず最初に断わっておきますが、この作品では血しぶきが飛んだり生首が転がったりといった残虐描写や、伊右衛門(佐藤浩市)とお岩(高岡早紀)の濡れ場ではピストン運動が出てくるなどのエロ描写があるため、個人的にR15指定とさせていただきます。子供にはちょっと見せられませんな。
それにしても高岡早紀のオッパイは大きかった…。
さて、本作では忠臣蔵と四谷怪談を組み合わせているのが最大の特徴ですが、お岩さんの祟りが忠臣蔵のスケジュールに拘束されてしまっています。忠臣蔵は赤穂浪士討ち入り事件という歴史的事実を踏まえているだけに討ち入りの時期は動かせないが、四谷怪談はフィクションとして認知されているからスケジュールをいじくれる、ということなのでしょう。
ただ、そのせいでお岩の顔が無残なことになってからお岩が死ぬまでの時間が短く、お岩が死んでから次々と祟りを為すのも時間的にせわしない感じがします。しかもお岩が手から波動を放って人を殺す描写となると…。
それから、本作の登場人物は揃いも揃って悪人ばかり。時代劇では通常ヒーローとして描かれる堀部安兵衛ですら金策のためにあんなことまで…。又、伊藤喜兵衛(石橋蓮司)とその孫のお梅(荻野目慶子)、侍女のお槇(渡辺えり子)に至っては白塗りのお化けであり、「こいつら人間じゃねえ!」という感じがよく出ています。
う~ん、実に頽廃的!
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・喰女‐クイメ‐
・新釈四谷怪談 前篇
・新釈四谷怪談 後篇
・薄桜記(映画)
・『薄桜記』1、2、3(小説)
・『謎手本忠臣蔵』(上)(下)
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・忠魂義烈 実録忠臣蔵
・魔性の夏 四谷怪談・より
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