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アガサ・クリスティー『ハロウィーン・パーティ』早川書房(1)

あらすじ…探偵作家のオリヴァ夫人を迎えた子供たちはハロウィーン・パーティの飾りつけに余念がなかった。話題が探偵小説におよんだ時、13歳の少女ジョイスが突然、殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。ホラ吹きジョイスのいつもの話が……翌晩、ジョイスがリンゴ食い競争のバケツに首を突っこみ死んでいるのが発見された!(裏表紙の紹介文より引用)

 私は本書を読む前に、デヴィッド・スーシェ版のドラマで本作品を視聴していたため、犯人を予め知っている状態で読みました。ですので、犯人探しは今回はしていません。犯人探しをしなくていいのは実に気楽なものです。

 それはさておき、アリアドニ・オリヴァから事件のあらましを聞いたポアロは、被害者が13歳の少女ということもあって性的暴行の線を検討してみせます(P40)が、ジョイスが殺された理由は殺人の現場を目撃したと言ってしまったこと、即ち過去の殺人の犯人による口封じではないかと考え、スペンス元警視にその時(ハロウィーン・パーティの準備中)に現場に居合わせた人たちのリストを作ってもらっています。
 リストはP118-119に提示されていますが、私はそれを元に人物関係図を作ってみました。

『ハロウィーン・パーティ』人物関係図(1)

 次に、ジョイスが目撃した殺人事件と疑われる人物たちのリストが、P103でスペンスからポアロに渡されるのですが、彼らの人物関係図も別に作ってみました。

『ハロウィーン・パーティ』人物関係図(2)

『ハロウィーン・パーティ』人物関係図(3)

 明白に殺されたとわかる者には赤線で×を付けておきました。又、わかる範囲内で死因(オルガの場合はその時点での状態)を赤文字で記しておきました。

 …ふぅ。画像にして三枚の人物関係図を作ってしまいましたが、それにしても登場人物が多い。中にはモブキャラのような者もいるし、本筋に登場すらしない者もいますが、それが誰と誰であるかは伏せておきます。
 ちなみに、本作にはこれ以外にもミス・エムリン(校長)やエルスペス・マッケイ(スペンスの妹)など、他にもまだまだ登場します。ご注意を。

 長くなってきたので続きは次回。

【参考文献】
アガサ・クリスティー『ハロウィーン・パーティ』早川書房

『JR東日本 小さな旅 東京エリア 2015.6』JR東日本

 東京都内の宇宙関連の施設8件を紹介。

(1)国立科学博物館 地球館
(2)国立天文台 三鷹
(3)JAXA 相模原キャンパス
(4)日本科学未来館
(5)宇宙ミュージアムTenQ
(6)はまぎん こども宇宙科学館
(7)PLANETARIUM Starry Cafe
(8)プラネタリウムBAR

 この内の(1)には数年前に行きましたが、国立科学博物館は広いし他にも展示スペースが多かったので地球館自体は印象に残ってないです。

JR東日本 小さな旅 東京エリア 2015.6

『V-STORAGE Vol.2 Summer 2015』バンダイビジュアル株式会社

 本誌のVol.1はガンダムが大きな比重を占めていましたが、今回はP32にジ・オリジン等の記事があるくらいです。
 ところで、P29に河崎実監督のインタビュー記事を発見。この人の作品は「コアラ課長」「ヅラ刑事(ヅラデカ)」「日本以外全部沈没」「ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発」を観ましたっけ。

V

八甲田山(1977年、日本)

監督:森谷司郎
出演:高倉健、北大路欣也、緒方拳、三國連太郎、加山雄三
原作:新田次郎『八甲田山死の彷徨』

あらすじ…日本はロシアとの戦争が迫る中、寒冷地での行軍・戦闘が喫緊の課題となっていた。1902年、青森歩兵第五連隊と弘前歩兵第三十一連隊は八甲田山での雪中行軍をする。

「八甲田山」人物関係図

 八甲田山雪中行軍遭難事件を題材にした、170分の超大作。内容が重く尺が長いので、私は数回に分けて視聴しました。
 観終わった後は心身共にヘロヘロ状態になりました。正直、しんどかった…。観ているこっちの方も寒くなったほどです(これを観ているのはもう5月なのに!)。
 一人また一人と倒れて行ったり、発狂して服を脱いで凍死したりと、凄惨な様は地獄絵図のようです。八寒地獄の中にこんな地獄もあるのでしょうか。

 さて、暗い話ばかりだと気が滅入るので話題を変えます。
 この映画では先に挙げた出演者の他にも、大滝秀治や丹波哲郎、秋吉久美子、大竹まこと等、「あっ、この人が出てたのか」という出演者たちがいます。彼らを探してみるのもいいかもしれません。

八甲田山

『マーベル・スタジオ MovieNEX・ブルーレイ・DVD LINE UP』MARVEL

 ラインナップは以下の通り。

アベンジャーズ
アイアンマン3
マイティ・ソー ダークワールド
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
エージェント・オブ・シールド<シーズン1>(ドラマ)
ディスクウォーズ アベンジャーズ(アニメ)
アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン

 この内の2作品は当ブログでレビューしています。又、今後の予定ではあと2作品を視聴してレビュー記事を投稿するつもりです。まあ、いつになるか不明なのであまり期待しないように。

マーベル・スタジオ MovieNEX・ブルーレイ・DVD LINE UP

『2015 ODAKYU SUMMER STYLE BOOK for Men』小田急新宿

 新宿の小田急百貨店の男性向けカタログ。
 カタログを読んでいてふと気付いたのが、今のところ私はこのカタログに掲載されている商品のどれ一つとして欲しいとは思わなかったということです。イタリアのブランドとかには興味がないし、服や靴下などは充分間に合っていますからね。
 そういえば私は小田急百貨店で買い物をしたことが…ああ、ありました。物産展でちょこちょこ買い物した記憶がありますよ。

2015 ODAKYU SUMMER STYLE BOOK for Men

『JR東日本 小さな旅 ぐんま富岡エリア 2015.5→12』JR東日本

 世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を特集。
 そういえば去年はここが世界遺産に登録されたんでしたっけ。世界遺産の登録は毎年毎年あることだし、私も注意を払っていないのでよく憶えていないんですよねえ(今年のようにひと悶着あれば別)。
 さて、パンフレットをチェックしてみると、P2に絹産業遺産群が紹介されています。これらの交通アクセスはというと…

田島弥平旧宅:本庄駅からタクシー約20分
高山社跡:新町駅からバス約35分
荒船風穴:上信電鉄下仁田駅からタクシー約30分

 結構時間がかかるんですね。

JR東日本 小さな旅 ぐんま富岡エリア 2015.5→12

『ELLE Cooking July 2015 No.37』ハースト夫人画報社

 P3に「フィルターインコーヒーボトル」なる商品を掲載。水出しコーヒーを作るアイテムとのこと。
 そういえばスーパーでコーヒー(粉)を買う時に棚の脇の方に水出し用のコーヒー(粉)を見かけましたけど、アレを使うんだな、きっと。

ELLE Cooking July 2015 No.37

日本暗殺秘録(1969年、日本)

監督:中島貞夫
出演:千葉真一、田宮二郎、藤純子、若山富三郎、高倉健、鶴田浩二、片岡千恵蔵、菅原文太
原作:鈴木正『暗殺秘録』
備考:アクション

 桜田門外の変を始めとする日本の9つの暗殺事件をオムニバス風にした映画。ただ、その中でも千葉真一演じる小沼正のパート(血盟団事件)が大部分を占めており、これだけで映画一本分は行けそうな量となっています。
 とはいえ、スカーフェイスの菅原文太(安田善次郎暗殺事件)や、青年将校の高倉健(相沢三郎事件)もなかなか捨てがたい魅力を放っています。

 さて、この映画の予告篇で「暗殺は是か非か」とあったので、それについて少々考えてみることにします。
 言うまでもないことですが、法律的には暗殺は非です。実際、ここで描かれた暗殺者たちの多くは捕えられ裁きにかけられています。二・二六事件のパートに至っては、ご丁寧にも処刑のシーンまで出てきますからね。
 映画の中で井上日召が小沼正に、捕まった際の対応をレクチャーするくだりが出てきますが、彼らだってそうなることぐらいわかっていたわけです。それでも敢えて暗殺に走った彼らに対して、後世の人間が賢(さか)しらに法律を云々しても無意味でしょう。
 そうですねえ、私だったら彼らにこう言ってみましょうかね。
「なるほど、あなた方は崇高な理念を掲げておいでのようだ。では、暗殺によってその理念は実現しましたか?」
 例えば桜田門外の変で大老が暗殺されても幕府の開国政策は維持されたし、朝日平吾が安田善次郎を殺しても貧民は救済されない。星亨を殺しても腐敗した政治家は他にも大勢いる…。
 かつて私は「覇王伝アッティラ」という映画のレビューの中で暗殺の有用性について述べました。しかしここで注意していただきたいのは、「神の災い」とも呼ばれたアッティラ大王ならば暗殺の効果は大きいのであって、大臣クラスの人間ならば殺しても替わりが次々に出てくるということです。まさか全員ブッ殺せとでも?

 最後に、イギリス映画「大統領暗殺」についても言及しておきます。「大統領暗殺」はブッシュ大統領(当時)が暗殺されたという架空の設定で描かれたモキュメンタリーですが、この作品内ではブッシュ暗殺後にチェイニー副大統領が大統領に昇格しました。当然のことながらブッシュ政権の政策も継承されています。
 アメリカ大統領を暗殺しても、このザマです。

【関連記事】
覇王伝アッティラ
大統領暗殺

日本暗殺秘録

『ODAKYU VOICE home vol.50 6月号』小田急電鉄

 表紙を飾るブックカフェは、日本近代文学館の中にある「BUNDAN COFFEE & BEER」。
 日本近代文学館には随分昔に一度だけ行ったことがありますが、こんなものはなかったと記憶しております。いつの間にできていたのか…。
 ちなみに、このカフェでのコーヒーは700円。ちょっと高いです。

ODAKYU VOICE home vol.50 6月号

ディクテーター 身元不明でニューヨーク(2012年、アメリカ)

監督:ラリー・チャールズ
出演:サシャ・バロン・コーエン、アンナ・ファリス、ベン・キングズレー、ジェイソン・マンツォーカス
原題:The Dictator
備考:コメディ、R-15

あらすじ…北アフリカのワディヤ共和国の独裁者アラジーン将軍は、国連で演説するためにニューヨークへ行くが、拉致されてヒゲを剃られ、浮浪者同然の姿で放り出されてしまう。

 冒頭からいきなり「金正日を偲んで」と表示され、笑わせてくれます。もちろん、北朝鮮の人たちにとっては(笑いたくても)笑えないはずですが、この程度のブラックジョークがわからなければこの映画を楽しむことは難しいでしょう。
 又、政治ネタが色々と盛り込まれているので、その方面の知識も必要です。例えば…チェイニーがどんな奴か、知っていますか?

 ちなみに私はこの作品、結構好きです。クライマックスでアラジーンが演説するところなんか、ゲラゲラ笑っちゃいましたもん。演説の内容についてはネタバレ防止のために伏せておきますが、民主主義がいかに素晴らしいか、わかる人にはわかるんじゃないでしょうか。

【関連記事】
ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習
ブルーノ

ディクテーター 身元不明でニューヨーク

星新一「終末の日」

あらすじ…終末の日、ある小さな町は平和だった。そんな時、子供が迷子になって…。

 本書収録の最後のショートショートが「終末の日」ですか。意味深かもしれません。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「天使と勲章」

あらすじ…エヌ氏はある時、天使から勲章として、とある能力を高めてもらう。だが、それが何の能力かはわからず、エヌ氏は探ってみることにした。

天使と勲章

 高めてもらった能力が何かを推理する際に、我々読者はこれが星新一のショートショートであるということを手がかりにできます。
 星新一のショートショートだから、あまり長ったらしい展開を要するような複雑な能力ではあるまい。又、その能力を使ってエヌ氏がウハウハのピーになることもあるまい。
 その程度の能力です、きっと。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「ボタン星からの贈り物」

あらすじ…倒産寸前のエヌ電気会社は、窮余の一策として宇宙に「助けて」とメッセージを送る。すると、宇宙人が新装置の情報を次々に送ってきた。

 どんな装置があるのかというと、

・果物野菜皮むき器
・自動ネクタイ結び器
・カン詰め開け&ビール栓抜き器
・魚の骨取り器

 などなど…。この中の果物野菜皮むき器と魚の骨取り器は食品工場で使えそうですが、自動ネクタイ結び器はさすがに…。
 そもそもネクタイなんて一日に何回でも結ぶものではないから、家庭用に置いておくほどでもない。まあ、サラリーマンが会社に出勤してからネクタイを結ぶという文化でもあれば、会社に設置できるんでしょうけどね。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「求人難」

あらすじ…小さな工場の経営者であるエス氏は、求人難に苦しんでいた。そんなある時、不思議な財布を拾う。それは紙幣がいくらでもわき出てくる財布だった。

 求人難というのは、人を雇おうとしてもなかなか人が集まらない状態のことで、好景気の時に起こる現象です。又、ブラック企業のように条件が悪いところなんかは好景気じゃなくても求人難に陥ったりします。
 ところで、本作の不思議な財布ですが、悪魔の財布(使っても使ってもお金がなくならない財布)に似ていますな。そう考えるとエス氏の行く末もロクなものではあるまい。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「宇宙の関所」

あらすじ…地球の周囲を宇宙検問所という人工衛星が飛行していた。ここでは、地球外から病原菌などを地球に持ち込ませないように監視していた。

 なぞにみちた宇宙から、清潔な地球をまもらなければならないのだ。(P257)

 清潔な地球だって? エボラウイルスやMERSのニュースに接してきた身には違和感を禁じ得ませんな。
 宇宙人にしてみたら、地球には致命的なウイルスが満ち満ちていた、なんてことがありうるわけですからね。例えば…そう、どこかの『宇宙戦争』のように。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「豪華な生活」

あらすじ…不景気なエス氏は、残った紙幣一枚を近所の神社の賽銭箱へ。すると神様が願いごとをかなえてくれることになったのだが…。

 本書収録の「福の神」や「宝船」を読んできた人なら、神様が願いごとをかなえてくれると言っても素直に喜んじゃいけないことぐらいわかるはずです。
 そんな話です。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「友だち」

あらすじ…精神分析医のもとに男がやってくる。五歳になる娘が、本の妖精(両親には見えない)と遊んでいるのだという。

 それ、イマジナリー・フレンドじゃないですか。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

『ANI-COM 2015 JUNE』株式会社アニプレックス

 P26-27にアニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」の記事を発見。

「人間椅子」・「影男」・「怪人二十面相」・「パノラマ島」(P27)
黒蜥蜴(P26)

 これらの作品(いずれも小説)のレビュー記事は以下の通り。

「人間椅子」
「影男」
「怪人二十面相」
「パノラマ島綺譚」
「黒蜥蜴」

 いやあ、江戸川乱歩作品は結構読んでたんですねえ。

ANI-COM 2015 JUNE

 ちなみに江戸川乱歩原作の映画はそんなに観ていないです。
陰獣
盲獣VS一寸法師
屋根裏の散歩者

星新一「幸運への作戦」

あらすじ…青年が幸運開発計画研究所を訪れる。中には無数の猫がいて…。

 この研究所は幸運を招き寄せる猫を販売しているとのこと。現実にそんなところがあったら胡散臭いと思わざるをえないのでしょうが、ファンタジーの世界ならありえなくもない。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「輸送中」

あらすじ…エフ氏の前に、突如として銀色の物体が出現する。中から出てきた人物によると、これはタイムマシンで、原始人たちを奴隷として輸送する途中なのだという。

 よくよく考えてみると、原始人を拉致して奴隷としてこき使うのは効率が悪い。原始人とは言葉が通じないから意志疎通・命令伝達は困難だし、原始人だから教育水準なんてものすら存在しないので機械の操作すらできない。
 タイムマシンに乗っていた人の説明によると、あることで大量の人員が必要らしい。一体何をやらせようというのだね?

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「春の寓話」

あらすじ…ある日、鳥がエル氏に話しかける。曰く、自分は昔、妖術師によって鳥に姿を変えられてしまった姫であり、元の姿に戻るのに協力してほしいとのこと。

春の寓話

 そもそも寓話とは何らかの教訓が込められた話であり、本作の末尾にも教訓が書かれています。
 その教訓の内容についてはネタバレ防止のために伏せておきますが、私も一つ、本作の教訓を提示しておきましょうかね。

 教訓。うまい話はそうそうあるもんじゃない。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「遺品」

あらすじ…主人公の男は同僚と共に宇宙船で地球へ帰還しようとしていたが、事故に遭う。目を覚ますとそこは病院で、同僚の恋人リーラがいて…。

 ちなみに同僚はこの事故で死亡しており、後に残されたリーラが主人公に寝取られるか否かというところで…。まあ、主人公も重傷だから、すぐに押し倒すなんてできっこないんですけどね。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「責任者」

あらすじ…道路工事の現場責任者エス氏は、幽霊騒動で工事が進まないことに苦慮していた。

 幽霊が何をするのかというと、出現して笑い続けるだけ。それなら無視して工事を続け…るわけにはいかないか。平気な人は平気だが、そうじゃない人も多いですからね。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「分工場」

あらすじ…事業家のエム氏が、自身が所有する小さな古い廃工場を見に行くと、地獄の鬼が地獄の分工場を作っていた。

 地獄巡り譚の現代版(ショートバージョン)。
 民間人をたらい回しにした役人、水を出すのをサボったウェイトレス、爆音をまき散らしたオートバイ狂、保険の勧誘員、などなどがそれ相応の罪を償うために責め苦を負っています。
 現代版と書きましたが、本作が書かれてから数十年は経っており、時代の移ろいを感じずにはいられないこともない。そうですねえ、今の時代ならこんなものがあるかもしれません。

ドローン騒動を起こした者
 自分が巨大ドローンに縛り付けられ、迷惑をかけた人数×回数ほど墜落する。

歩きスマホをした者
 一日中ずっとスマホを見続ける。ただしスマホの画面に映るのはグロ画像。

粘着アンチ@インターネット
 鬼たちに肉体的に粘着され、コメントした回数だけ罵詈雑言を浴びせられる。

炎上商法で儲けた者
 炎上商法で稼いだ金額分、自身が燃料として燃やされる。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「すばらしい星」

あらすじ…星々を探索する宇宙船が、「すばらしい星」を発見する。

 そうそうおいしい話なんてあるわけがない、というオチが星新一のショートショートではよくあるのですが、これもそんなところです。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「逃走」

あらすじ…夜、飲酒運転で事故を起こした青年が心の奥の声を言い争う。

 この心の奥の声って、フロイト的に言えば超自我(スーパーエゴ)といったところでしょうか。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「遠大な計画」

あらすじ…エフ夫妻が無料で万能育児器なる機械を入手し、子供の育児を任せる。

 タイトルにある「遠大な計画」の具体的な内容については結末のネタバレにつながるので伏せますが、万能育児器はその一翼を担っている、とだけ言っておきます。
 でも、この計画だと初期投資(万能育児器の開発・生産)がバカにならないし、しかもすぐに回収できないんですよねえ。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

新宿のゴジラ

新宿のゴジラ

 新宿へ行った時に撮影。

星新一「銀色のボンベ」

あらすじ…老人が臨終に際して吐いた最後の一息が小さなボンベに入れられる。

 ボンベの使用目的についてはネタバレ防止のために伏せておきますが、そもそもこれ、最後の一息の提供者の許可を取っているんだろうか?

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「宝船」

あらすじ…借金に苦しむエヌ氏のところへ、宝船がやってくる。福を分けてくれるというのだが…。

宝船

 本書収録のショートショート「福の神」を読んだ人なら、エヌ氏がハッピーエンドを迎えられそうにないことは予想が着きます。というより、「福の神」の同工異曲でしょうな。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「ひとつの装置」

あらすじ…研究所の所長が「一つの装置」を完成させる。それは、「なにもしない装置」だった。

 作品の冒頭で滅亡都市の描写があり、「破壊とともに襲った強い炎」(P141)などの語から人類が核戦争で滅亡した未来だと推測されます。
 研究所の所長云々の話はその滅亡前の出来事なのですが、この「なにもしない装置」が人類滅亡を見越して作られたものだとすると…おっと、ここから先はネタバレ防止のために伏せておきます。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「ハナ研究所」

あらすじ…ハナ研究所のエヌ博士のもとに、出資者連合の代表がやってくる。エヌ博士が開発した売上増進用の香料に関して問題が発生したのだという。

「ハナ研究所」人物関係図

 消費者の購買意欲を刺激する香料ですか。こいつはクサいな…。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「作るべきか」

あらすじ…貧乏な発明家ウォルサムはついにタイムマシンの設計図を完成させる。とそこへ、男がやってきてウォルサムを殺そうとするが、すんでのところで未来から来たウォルサムが男を殺す。

 あらすじは物語の序盤のみで、この後まだまだ物語が展開されます。又、ウォルサムを殺そうとした男の正体は後半で明らかになるので伏せておきます。
 それにしても、たった一人でタイムマシンの設計図を作り上げるとは、ファンタジーですなあ。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「恋がたき」

あらすじ…洛陽に住む張は、恋敵の李を抹殺すべく鬼神を召喚しようとするが、やってきたのは鬼だった。

「恋がたき」人物関係図

 張がやろうとしたことは、いわば呪殺です。ワラ人形に五寸釘を打ち込むのと本質的には変わらない。
 そう考えると、そうそううまく行くとは思えませんな。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

星新一「妖精配給会社」

あらすじ…他の星から流れ着いた《妖精》は従順で遠慮深く、なぐさめ上手でほめ上手、ペットとしては最適だった。半官半民の配給会社もでき、たちまち普及した。しかし、会社がその使命を終え、社史編集の仕事を残すだけとなった時、過去の記録を調べていた老社員の頭を一つの疑惑がよぎった……(裏表紙の紹介文より引用)

 主人公の老社員は耳が聞こえないという特徴を持っており、そのため妖精のお世辞に心をくすぐられることがない。それゆえに彼は気付くことができたのではないでしょうか。
 あ、ちなみに、裏表紙の紹介文を引用する形であらすじをのべましたが、これがこの話のストーリーの殆どです。この後老社員がどうこうするということはなく話が終わります。ショートショートならここまでか。

【参考文献】
星新一『妖精配給会社』新潮社

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