五味康祐『薄桜記』新潮社(2)
新潮文庫の表紙で、雪中にフンドシをチラ見せして立っている男が、本作の主人公の一人・丹下典膳です。
丹下典膳って、丹下左膳に似ているなと思ったら、巻末の尾崎秀樹(ほっき)氏の「解説」にこんな文章がありました。
丹下典膳という名前は、チャンバラ小説ファンにはなつかしい姓氏と名前から合成されている。「姓は丹下、名は左膳」の丹下と、剣の自由人『鞍馬天狗』の本名「倉田典膳」の「典膳」だ。(P680)
丹下左膳に似ていると思ったのはあながち間違いじゃなかったわけです。そういえばどちらも隻腕の剣士という共通点がありますな。
ちなみに私、鞍馬天狗は名前だけは知っているといった程度で、倉田典膳という名前自体が初耳でした。そうか、鞍馬天狗も入っていたのか。
【参考文献】
五味康祐『薄桜記』新潮社
【関連記事】
・薄桜記(1959年版)
« 五味康祐『薄桜記』新潮社(1) | トップページ | 五味康祐『薄桜記』新潮社(3) »
「書評(小説)」カテゴリの記事
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(6)ボズワースの戦い(2024.06.06)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(5)第二の求婚(2024.06.05)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(4)処刑と暗殺(2024.06.04)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(3)アン・ネヴィルへの求婚(2024.06.03)
- 福田恒存訳『リチャード三世』新潮社(2)クラレンス公ジョージ(2024.06.02)
コメント