桐生操『世界史・悪女のスキャンダル』日本文芸社(5)
ジャクリーン夫人(P94-109)についても少々述べることにします。ジャクリーン夫人はケネディ元大統領(JFK)の夫人で、夫の死後はギリシアの海運王オナシスと再婚しました。
JFKの女癖の悪さは今ではすっかり知れ渡っていますが、本書にもソフィア・ローレン、キム・ノヴァク、シャーリー・マクレーン、ジェーン・マンスフィールドと、華やかな名前が出てきます。その上、こんな文章が。
しかし、なかでも圧巻なのが、やはりケネディの愛人だったマリリン・モンローと、ジャクリーンが電話でかわしたという会話だろう。
このときジャクリーンは、モンローに、
「なんなら夫と別れてあげる。そのかわり離婚が成立して、あなたが彼と結婚したら、あなたはファースト・レディになるわけだけど、その覚悟はできていて?」(P99)
あの情緒不安定&遅刻魔&サボリ魔のマリリン・モンローにファースト・レディが務まるわけがない。聡明なジャクリーン夫人ならば彼女が務まらないことぐらいわかっていたはずで、だから自信たっぷりにそんなことを言ったのでしょう。
【参考文献】
桐生操『世界史・悪女のスキャンダル』日本文芸社
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