モーリス・ルブラン『ルパン、最後の恋』早川書房(2)
あらすじ…父レルヌ大公が自殺し、一人娘のコラは悲しみに沈んでいた。そんな彼女への遺書の中で大公は、こう記していた。コラの身近には正体を隠した、かのアルセーヌ・ルパンがいる。彼を信頼し、頼りにするようにと。やがて思いがけない事実が明らかになる。コラは大公の実の娘ではなく、母親が英国のハリントン卿との間にもうけた子だったのだ。(裏表紙の紹介文より引用)
あらすじの段では「コラの身近」にアルセーヌ・ルパンがいるとありますが、遺書を読むといわゆる「コラの《四銃士》」の中にルパンがいるらしいとあります(P44)。
というわけで、この4人の中の誰がルパンなのか? 一つの推理の手段として、ルパンが怪盗として活動しているであろう時に容疑者たちはどこで何をしていたかを注意してみるといいかもしれません。
あ、ちなみに、誰がルパンかという答えは本書の三分の一ぐらいを読み進めた頃にルパン本人があっさりと明かしてくれちゃっています。おいおい、いいのかよ…。
とはいえ、ルパンの冒険譚を展開する以上はルパンを登場させねばならず、従ってルパンが誰に化けているかも明らかにしないと話が進まないんでしょうな。
【参考文献】
モーリス・ルブラン『ルパン、最後の恋』早川書房
【目次】
・ルパン、最後の恋(1)
・ルパン、最後の恋(2)
・ルパン、最後の恋(3)
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