ディクスン・カー「妖魔の森の家」
あらすじ…若い男女が老貴族H・M卿をピクニックに誘う。その行先は、20年前に少女が失踪した別荘だった…。
H・Mとは、ヘンリー・メルヴィル(作品中の早い段階で明かされるから、ここでバラしても問題あるまい)、即ちディクスン・カーが創った名探偵の一人です。
そんな名探偵をピクニックに誘おうというウィリアムとイーヴには、ある種のうさん臭さを感じずにはいられませんでした。
ちなみに、タイトルの妖魔とは何かというと、本作の原題が"The House in Goblin Wood"なので、ゴブリンのことです。ゴブリン(本書では「小鬼」と表記)が12歳の少女をさらったという噂が立ったとのことですが、本作はファンタジー小説でもなく、怪奇小説でもなく、推理小説なので、ゴブリンは登場しません。
【参考文献】
ディクスン・カー『カー短編集2』東京創元社
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